本日の相場概況
本日の上場来高値更新銘柄数は26銘柄でした。
中東情勢において和平協議開始への期待が浮上し、それに連動する形で原油価格が軟化しました。この「地政学リスク後退+原油安」という2つの追い風を受け、本日の東京市場は力強い買い戻しの動きが広がりました。
直近の流れを振り返ると、3月23日(月)に日経平均は前週末比1,857円安の51,515円と約2ヶ月半ぶりの安値水準まで急落。背景には米・イスラエルとイランの戦闘激化への警戒感や、原油高によるインフレ再燃懸念から欧米・日本の金利が上昇し、株式の相対的割高感が意識されたことがありました。本日はイラン情勢をめぐる衝突の長期化懸念がいったん和らいだことを受けて続伸し、終値は前日比1,497円高の53,749円で着地。昨日から大きく窓を開けて反発し、節目となる75日移動平均線を奪回して取引を終えました。
1月5日を起点とする上昇トレンドは、3月23日に同日の安値を下回ったことで事実上終了し、現在は調整局面に入ったと判断されます。今後の焦点は段階的な回復シナリオで、まず3月18日の直近高値55,239円を明確に上抜けられるかが「下げ止まり確認」の第一関門です。さらにその先、2月26日につけた高値59,332円を超えて初めて、上昇トレンド再開の確認となると見ています。今回の反発はあくまで急落後の自律反発が中心であり、強いトレンド転換とまでは言い切れないという見方も市場では有力で、当面はボラティリティの高い神経質な展開が続きそうです。
依然として中東情勢のニュース一発で上下に振れる不安定な地合いは続いており、明日26日(木)の権利付き最終日に向けて需給の激化も予想されます。「原油の再上昇」「停戦交渉の後退」といったネガティブ材料が飛び込んだ際の下振れリスクは、引き続き念頭に置いておく必要があるでしょう。
気になる上場来高値更新銘柄
今日のリストから、個人的に気になった3銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
ジェイ・エス・ビー(3480)
光通信による保有比率上昇のニュースが刺激材料となり、需要拡大への期待感から一気に資金が流入しました。昨年9月以来、約半年ぶりとなる上場来高値更新を果たし、長期のボックス圏を力強く上放れる動きを見せています。
ココに注目!:本日の更新により、昨年の高値近辺に滞留していた出来高帯を無視するかのように一気に突き抜けました。ただし、材料の規模に対して「わずか2営業日で株価1.5倍」という上昇スピードは極めて異例です。2日連続で開けた大きな窓を埋めに戻るのか、それとも窓を意識させないほどの強さが続くのか——今後の需給の持続性が最大の焦点となります。光通信による買い増しが継続するのであれば追随買いが入りやすい構図ではありますが、短期過熱感は否定できません。飛びつきには十分な注意が必要です。
東京海上ホールディングス(8766)
3月23日に発表された「バークシャー・ハサウェイとの資本業務提携」という特大材料がサプライズとなりました。時価総額10兆円を超える巨大企業でありながら、2営業日連続のストップ高という異例の事態で上場来高値を更新しています。
ココに注目!:スピード違反とも言える急上昇で過熱感は否めません。しかし、ジェイ・エス・ビーとは対照的に、背後にある材料の質・規模が格段に大きいため、ここからの急落リスクは限定的と考えられます。バークシャーという「世界最強の長期投資家」との提携は、単なる短期需給の話ではなく、企業価値の根本的な再評価につながる可能性を秘めています。仮に下押ししたとしても、昨年8月の高値圏である6,000円台後半や、13週線・6ヶ月線が控える6,200円前後では、強力な押し目買いが入る可能性が高いでしょう。「保険セクターの王様」が本格的な上昇ステージに入ったのか、引き続き注目です。
横浜冷凍(2874)
原油安に伴う物流・保管コスト低下への期待から買い優勢となり、約2週間ぶりに上場来高値を塗り替えました。派手さのないセクターながら、着実に高値を切り上げる歩みの良さが光る内容です。
ココに注目!:ボリンジャーバンドが上向きに並行推移する「バンドウォーク」の様相を呈してきました。目立った過熱感もなく、実需の買いがじわじわと積み上がっている印象です。食品物流というディフェンシブな特性は、今のような不安定な相場環境での「安心感」に直結しています。ただし本日は窓を開けてボリンジャーバンド+3σを突き抜けており、目先は小幅な押し目を作る可能性も否定できません。上昇トレンドは健在と見ていますが、飛びつき買いよりも押し目待ちのスタンスが賢明かもしれません。
気になる上場来高値間近銘柄
今日のリストから、個人的に気になった1銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
木村化工機(6378)
3月19日にも高値まであと3円と迫りながら、長い上髭を作って押し戻されていました。今週に入っても何度も跳ね返される展開が続き、息切れも懸念されましたが、本日の好地合いに乗ってボリンジャーバンド+3σ付近まで急浮上。2007年の高値1,950円を再び射程圏内に捉えました。
ココに注目!:2007年の高値を上抜けることができれば、実質的に上値抵抗のない「真空地帯」へ突入することになります。長期チャートを俯瞰すると、超長期にわたるカップウィズハンドルを完成させるような、極めてスケールの大きなフォーメーションが形成されつつあります。1,900円台での攻防は来週以降の最大の見所になりそうです。


