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【第7回】新高値更新の「ダマシ」を克服する|損切りの極意と再エントリーの判断基準

新高値投資メモ

【第6回】大型株 vs 中小型株、上場来高値投資に向いているのはどっち? では、時価総額による値動きの特性の違いについて解説しました。

上場来高値投資で避けて通れないのが「ダマシ」です。高値を一瞬抜けたかと思ったら数日で逆戻り——こうした場面で淡々と損切りを実行できるかが、長期的な成績を左右します。

本記事では、損切りラインの置き方と、ダマシ確定後の再エントリーの判断基準を解説します。


損切りラインはどこに置くべきか?

結論として、「ブレイクした基準線(過去の最高値)の少し下に設定するのが最も合理的」と考えています。

理想的なラインは「ブレイクラインから -3% 〜 -5% の位置」です。理由として、本物のブレイクであれば、抜けたラインが「下値支持線(サポート)」として機能するため、そこを大きく割り込むことは「ダマシ」だった可能性が高いからです。

2020年初頭の富士通(6702)の例では、1月9日に上場来高値を更新したものの勢いが続かず、1月30日には「ブレイクラインから-5%超のラインまで逆行」してしまったケースがありました。

なお、損切り幅をATR(平均的な真の値幅)×2で機械的に決める方法もあります。ボラティリティの高い銘柄では-5%固定よりATR基準の方が銘柄特性に合います。詳しくは第9回(マインドセット)で扱います。


「指値」か「終値」か?判断のタイミング

損切りを実行するタイミングには2つの考え方があります。

逆指値(指値)で機械的に切る

株価が設定したラインに触れた瞬間に自動売却する方法です。感情が入らず確実性がある反面、一瞬の「振るい落とし(下ヒゲ)」で切らされた後、急反発するリスクがあります。

終値(大引け)で判断する

場中の動きは無視し、15時の終値でラインを下回っていたら翌朝の寄付きで売る方法です。下ヒゲによる「無駄な損切り」を減らせますが、暴落時に大引けを待つと予想以上の損失を招くリスクがあります。

迷う場合は、まず「-5%で逆指値」という単純なルールから始めるのが良いでしょう。


ダマシ確定後の「再エントリー」という考え方

一度損切りした銘柄が、数日後に再び出来高を伴って高値を抜いてくることがあります。

重要なのは、感情的にならずに「市場は投資家個人の感情を気にかけてくれない。市場を動かすのは需給だけ」という視点を保つことです。

「一度振るい落としをこなした後のブレイクは、より本物である可能性が高い」とも言えます。ルールに従って淡々と入り直すべきです。損切りは「経費」、再エントリーは「再挑戦」という考え方を持ちましょう。

富士通の2023年末から2024年前半のチャートでは、12月12日に上場来高値を突破後、一度-5%の損切りラインに抵触して損切りになったものの、2月2日に再度出来高を伴って高値を再突破し、その後上昇トレンドを形成した事例があります。


まとめ

上場来高値投資は「勝率100%を目指す手法」ではなく、「数回の小さな損切り(経費)を、一度の大きな上昇トレンドで一気に回収するゲーム」です。

重要な3つのポイント:

  1. 買う前に「どこで逃げるか」を決める
  2. ブレイクラインの3〜5%下(またはATR×2)に逆指値を置く
  3. ダマシに遭ったら「大きな損失を避けられた、次に行こう」と切り替える

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