本日の相場概況
本日の上場来高値更新銘柄数は93銘柄でした。
GW明けの東京市場は、強烈なリスクオンの波が押し寄せた一日となりました。昨夜の米国市場はリスクオンの流れがより強まり、主要3指数がそろって1%以上上昇し、中でもNASDAQ100では+2%を超える上昇を演じました。その他SOX指数は前日比+4.48%、日本市場が連休に入った先週金曜日から見ると+8%超も高くなっており、AI・半導体セクターを中心に株式市場へ大量の資金が流れ込んできています。その流れを受けた形で日経平均は寄り付きから大きく値を飛ばし、終値は前日比3,320円高の62,833円と+5.58%の急伸。ザラ場では一時63,000円台を超え、投資家心理の好転ぶりが鮮明でした。
しかし、指数の実態を子細に眺めると、その上昇が均質なものではないことがわかります。TOPIXの上昇率は+3.00%に留まり、プライム市場こそ値上がり銘柄が8割近くに迫っているものの、スタンダードやグロースでは値上がり銘柄数は5割は超えているものの6割には届いていません。プライム・スタンダード・グロースの各市場指数も2月末の高値を超えておらす、主に時価総額上位のソフトバンクやアドバンテスト、ファーストリテイリングといった半導体関連・値嵩株・指数寄与度の高い銘柄への集中買いが指数を押し上げた構図です。売買代金は10.8兆円超と記録的な水準で活況を呈し、足元の強気ムードを後押ししました。
気になる上場来高値更新銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
キーエンス(6861)
4月24日に発表された好決算を受けてストップ高を付けた翌営業日となる4月28日に上場来間近銘柄として取り上げました。その翌日こそ利益確定売りに押されて値を下げましたがそれでもボリンジャーバンド+2σの位置で引けるなど強さを示しており、GW前最後の営業日である5月1日には再び値を戻し、上場来高値を完全に射程へととらえていました。連休明けの本日もその勢いは衰えず、日経平均にも牽引されて前日比2,890円高の79,350円で引け、約1年半ぶりとなる上場来高値更新となりました。出来高は25日平均比2.46倍と十分な商いを伴っており、4月27日に開けた大きな窓と本日開けた窓が真空地帯を形成するなかを一気に駆け上がった形です。
ココに注目!:移動平均線はパーフェクトオーダーを維持し、三役好転も成立している理想的な強気環境にあります。本日も+3σに近い過熱圏での推移が続き、25日線乖離率は+24.71%という高水準です。ボリンジャーバンドの±1σ幅は5日前の2倍超に拡張しており、勢いの強さとボラティリティの高まりを同時に示しています。RSI14は78台と過熱圏に達しており、短期的な調整は排除できません。直近では4月27日と本日の二つの上窓が存在しており、本日の窓(約2,100円幅)は一時的な下押しなどで意識される水準ですが、今の強い地合いを見る限りでは4月27日の窓(約8,500円幅)が短期的に意識されることは考えにくいでしょう。信用倍率は1.63倍と貸借銘柄としては中立的な水準で、需給面での特段の重しは見当たりません。平均値幅率は3.55%と大型株としては大きめの日々の値幅が続く局面が予想されます。25日線との乖離が縮まってくるのを高値圏で待てるかが、次の上昇ステージへの分岐点になります。
Terra Drone(278A)
2月末から軍事用ドローン銘柄として注目を集め中東情勢を追い風として値を上げていましたが、4月28日に固定翼型迎撃ドローン「Terra A2」の開発・提供開始と、ウクライナの防衛テック企業WinnyLab LLCへの戦略的出資第二弾を発表したことで更なる一段高を演じました。引け後には「Terra A1」が実戦環境で攻撃型無人機の無効化に成功した映像を公開するなど、防衛事業の実績が矢継ぎ早に積み上げられています。こうした材料を受けてGW直前の5月1日には昨年3月につけた上場来高金を更新し、本日も窓を開けて前日比+19.31%と大幅続伸し、再度の上場来高値更新を記録しました。直近1ヶ月で4月30日・5月1日・本日と3回の上窓を積み重ねており、同社の持つ先進的な防衛テーマへ資金流入が一段と加速している様相です。
ココに注目!:現在の株価は+3σの過熱圏にあり、25日線乖離率は+102%超、RSI14は86台と異例の水準で、月足・週足のすべての移動平均線からも大きく上放れています。ファンダメンタルズ(直近期は営業赤字継続)とのかい離が著しい状態ですが現状はテーマ性が大きく意識されているので、今のところはファンダメンタルズを見る必要はないでしょう。注意すべきは平均値幅率が8.25%と突出して高く、日々の値幅が株価の一割近くになることもある板の薄い銘柄であるという点です。現在はモメンタム頼みの局面であり、この水準からのエントリーを検討する場合は直近で3回開けた窓の埋め候補が下値節目として機能するかどうかを注視する必要があります。
東ソー(4042)
本日付の日本経済新聞朝刊が「東ソーは2029年にもデータセンター向け光ケーブルを量産する」と報じ、市場を驚かせました。慶応義塾大学が開発した技術を活用するもので、従来のガラス系ではなくフッ素樹脂を素材とし、通信速度を従来比2倍に高めながら比較的低コストで量産できる特性を持ちます。データセンター需要の旺盛な成長を背景にAI関連材料として市場が反応し、寄り付きから大きな窓を開けて急伸し、本日高値からは値を戻したものの前日比270円高の2,713円で引け、上場来高値更新を記録しました。出来高25日平均比は6.49倍と際立った大商いを伴い、今回の材料に対する市場の強い関心を映しています。なお、直前の2月の本決算は減収減益での着地でしたが、今回の量産報道によって従来事業とは異なる成長軸が評価されています。
ココに注目!:ボリンジャーバンドは+3σを超え、RSI14は75台と極度過熱の位置にあり、25日線乖離率も+13%超です。±1σ幅は5日前比で約1.9倍に拡張しており、ボラティリティが急拡大しています。一目均衡表では雲上で三役好転が成立し、チャート上の基調は申し分ない状態です。ただし移動平均線の並びは混在状態であり、25日線(2,400円付近)と75日線(2,500円付近)の大小関係が入れ替わっている点は完全なパーフェクトオーダーには至っていません。信用倍率は3.21倍で、今後売り残の積み上がりが進めば将来の売り圧力として意識される局面も出てきます。量産開始は2029年を見込んでおり、業績インパクトが顕在化するまでには数年の時間がかかる点は留意が必要です。窓埋めの水準(2,400円付近)と25日線が重なるゾーンが下押しする場合の節目となります。
気になる上場来高値間近銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
TOTO(5332)
4月30日引け後に発表された2026年3月期決算は、売上高・営業利益ともに増収増益で着地。特に半導体製造装置向けの静電チャックなどを扱うセラミック事業が売上高+34.0%増・営業利益+41.7%増と大きく伸長し、「隠れ半導体株」としての評価が急速に広まりました。GW直前の5月1日にはストップ高を演じ、連休明けの本日も窓を開けてさらに上昇しています。終値は+4.90%高の6,740円と2021年2月に記録した上場来高値7,380円を狙える水準まで到達しています。英国の投資ファンドによる半導体部材事業の情報発信強化要請という報道も以前からあり、資本市場からの外圧が変革を加速させるとの期待感も根強いです。
ココに注目!:現在の株価は+3σを超えた「極度過熱」の位置にあり、25日線乖離率も+22%超に達しています。ボリンジャーバンドは5日前比で約1.8倍に拡張しており、急激なボラティリティの拡大が見られます。一目均衡表では雲の上に位置し、三役好転も成立しています。ただし75日線(5,530円付近)を25日線(5,490円付近)が下回っている混在状態で、中期トレンドの整合性を欠く面があります。信用倍率は5.41倍と貸借銘柄として高めであり、今後売残が積み上がれば将来の売り圧力として機能する可能性があります。5月1日に開けた大きな窓(約500円幅)と本日の窓が下値の節目として機能するかが鍵で、セラミック事業の業績見通しが引き続き投資家の関心の焦点です。2月につけたの52週高値(6,520円)を本日すでに上回っており、真空地帯では上値追いの展開も視野に入ります。
IDEC(6652)
本日2.25%高の3,415円で取引を終え、年初来高値を更新しています。米国市場での設備投資・FA関連株高の流れを背景に、日本の制御機器関連にも資金が流入しており、同社もその恩恵を受けた形です。寄り付きで小幅な窓を開け、その後は終日堅調推移となりました。出来高25日平均比は約2倍まで増加しており、単なる閑散高ではなく中期資金の流入も確認できます。特に今回は長期間上値として重くなっている3,400円近辺を突破した点が重要で、明日以降ここを明確に抜けられるかが重要です。FA・自動化関連はAIデータセンター投資拡大の裏側で設備需要回復期待も高まっており、同社の制御機器・安全機器事業にも追い風が意識されています。週足では2024年以降の長い持ち合い上放れが鮮明になっており、月足ベースでも高値圏へ復帰する流れが強まっています。大型テーマ株のような急騰ではないものの、地味ながら継続的なトレンド形成が進んでいる印象です。
ココに注目!:ボリンジャーバンドは+1σから+2σでバンドウォークをしています。±1σ幅はやや拡大していますが急拡張ではなく、トレンドが安定的に継続している形です。RSI14は67台とまだ極端な過熱水準ではなく、25日線乖離率も+6%台に収まっています。一目均衡表では雲上をしっかり維持し三役好転も継続。移動平均線はパーフェクトオーダーとなっており、中期上昇トレンドの完成度は高めです。信用倍率1.17倍も極めて良好で、需給面での重さはほとんど感じられません。本日の小さな窓が短期支持帯として機能するかが焦点ですが、仮に押しても3,300円付近までで整理できれば再度高値更新を狙う流れが続く可能性はあるでしょう。
東京センチュリー(8439)
本日1.41%高の2,198円で取引を終え、2021年1月につけた上場来高値2,335円へ接近しています。航空機リース・再生可能エネルギー・データセンター関連投資など、多角化された事業ポートフォリオが改めて評価されています。出来高25日平均比も1.5倍超まで増加しており、機関投資家主体のじわじわとした買いが継続している印象です。特に金利上昇局面でも安定収益を維持できる点や、伊藤忠系という信用力を背景にした大型案件獲得能力が見直されています。株価自体は急騰型ではなく、押し目を挟みながら高値を切り上げる型のチャートといえるでしょう。
ココに注目!:ボリンジャーバンドは+2σまで到達しており過熱感はありますが、急騰局面というほどではありません。±1σ幅もやや拡大しているものの、ボラティリティは依然低水準です。平均値幅率も2%未満に収まっており、大型金融株らしい安定推移が続いています。一目均衡表では雲上を維持し三役好転も成立していますが、移動平均線の並びはまだ完全なパーフェクトオーダーではありません。25日線乖離率も+4%台と適度で、むしろ押し目を挟みながら上昇余地を残している印象です。短期的には2,200円台前半での上値確認を経て、2月につけた52週高値突破に挑む流れが続くかが注目されます。


