本日の相場概況
5連休が明けた東京市場は、休み中の米国市場でAI・半導体関連株が買われた流れを引き継いで始まりました。連休最終日にあたる23日の米国市場は、NYダウが352.10ドル安の51,511.59ドルで-0.68%、S&P500が58.61ポイント安の7,706.03で-0.75%、NASDAQ100が262.11ポイント安の30,470.29で-0.85%と、3指数そろって下げました。それでも休み中の3日間を通せば、NASDAQ100は18日の終値から+2.79%と上げています。
日経平均は連休前18日の終値より458円高い65,476円で寄り付き、アドバンテスト、イビデン、東京エレクトロンといった半導体関連に買いが集まって、一時は1,200円を超える上げ幅で66,249円まで上昇しました。ところが買いが一巡すると上値は重くなり、終値は495円高の65,513円、+0.76%と4日続伸ながら上げ幅の半分以上を失っています。国内の長期金利が3%を超えて約30年ぶりの水準へ上昇したことに加え、この日に予定されていた米中首脳会談を前に様子見の姿勢が強まったことが、後場の伸び悩みにつながりました。
指数の上昇とは裏腹に、東証プライムでは値下がりが838銘柄と全体の53.9%を占め、値上がりは674銘柄にとどまります。TOPIXは15.84ポイント安の4,075.30、-0.39%で、安値引けとなりました。業種別ではゴム製品、精密機器、電気機器が上げた一方、サービス業、電気・ガス業、保険業が下げ、リクルートホールディングスやトヨタ自動車が売られています。売買代金は9兆2,038億円と、日銀の利上げ決定で商いが膨らんだ18日の10兆3,969億円からは1兆円あまり減りました。グロース250も0.79ポイント安の808.19、-0.10%と小幅に下げており、半導体の値がさ株が日経平均だけを押し上げた、指数主導の色合いが濃い一日です。
上場来高値を更新したのは42銘柄と、18日の45銘柄から微減でした。最多は卸売業の13銘柄で、トーメンデバイスが+8.41%、シンデン・ハイテックスが+4.72%、レスターが+4.24%、マクニカホールディングスが+3.08%と、半導体商社がそろって大きく上げています。電気機器も日本タングステン、ミナトホールディングスなど5銘柄が並び、指数を押し上げた半導体への買いが中小型の関連銘柄にも及んだことが分かります。次いで多いのは銀行業の8銘柄で、群馬銀行、第四北越フィナンシャルグループ、十六フィナンシャルグループなどが顔をそろえました。ただし8行のうち前日比プラスで引けたのは3行だけで、4行はマイナスです。長期金利の上昇を追い風にザラ場では上場来高値まで買われたものの、指数の伸び悩みとともに上値を削った銀行が目立ちます。時価総額1兆円を超えたのは群馬銀行の1銘柄のみで、残りは中小型が中心でした。半導体と地方銀行が二つの軸となり、残る20銘柄あまりは食料品や情報・通信業などに1〜3銘柄ずつ散らばっています。
気になる上場来高値更新銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
テクニスコ(2962)
連休前の18日13時30分、データセンター向けの高機能ヒートシンク部品の大口受注を開示し、同日はストップ高で引けました。半導体レーザーやパワー半導体向けの放熱部材を手掛ける小型株で、5連休を挟んだ本日は、開示後に迎えた最初の丸一日の取引です。寄り付きから買いが続き、最初の30分で2,406円まで駆け上がって上場来高値を更新しました。6月29日につけた2,267円を、約3か月ぶりに上回っています。ただしそこからは利益確定の売りに押され、前場のうちに2,151円まで下げました。後場は下げ幅を取り戻して終値は2,270円、+1.75%です。実体はわずか10円で、上下に100円を超えるヒゲを残した十字線に近い足になりました。受注への期待と、急騰を利食う売りが真正面からぶつかった一日です。
ここに注目!: 注目したいのは、朝の急騰と前場の急落を経ても、終値がボリンジャーバンドの+2σ(2,100円付近)より上に残ったことです。帯の中心線は5日前比で+7%台と大きく切り上がり、±1σ幅も5日前の1.2倍に広がっています。上場来高値の更新は直近1年で6回目で、更新の常連というより、6月の急騰以来の節目をようやく抜けた段階です。移動平均線はパーフェクトオーダー、一目均衡表も三役好転が成立しており、上昇の土台そのものは整っています。一方で数字の荒さは際立ちます。25日線乖離率は+32%台、平均値幅率は7%台で、日々の値幅がこれだけ大きい銘柄では、本日のように一日で250円を超える振れが出ることを前提に見る必要があります。信用買残は出来高25日平均の1日分程度と、上値に積み上がった買残が重しになる状態ではありません。
上昇が続くと見るうえでの目安は、終値で+2σを保てるかどうかです。本日は2,406円から2,151円まで売られたところで下げ止まり、後場に買い戻されました。+2σとこの安値が重なる2,100〜2,150円のゾーンは、本日すでに一度試されて支えになった水準です。ここを終値で割り込むと、受注開示後の上げはいったん仕切り直しになります。さらに+1σと、受注開示前の17日の高値が集まる1,850〜1,900円まで下げる場合は、受注を材料にした上昇そのものを見直す水準です。25日線は1,710円付近と現値から25%近く下にあり、そこまでの下げは押し目ではなく、上昇トレンドの転換を疑う水準になります。
メディパルホールディングス(7459)
大手証券が投資判断を弱気から最上位の強気へと一気に引き上げたと伝わり、医薬品卸大手の株価は215.5円高の3,122円、+7.41%と大きく上げました。出来高は25日平均の3倍を超えています。寄り付きから買いが集まり、最初の30分で3,100円台まで上昇すると、その後は3,100〜3,140円台の狭い範囲で高値を保ち、3,145円まで上値を伸ばして上場来高値を更新しました。高値をつけたのは大引けにかけての時間帯です。上ヒゲの短い大陽線で、連休前の18日に始値が高値、終値が安値となった陰線を、一日でまるごと取り返しました。7月29日以来、約2か月ぶりの更新です。
ここに注目!: 直近1年の上場来高値更新は19回を数え、更新を重ねてきた常連です。7月29日に記録した高値と本日の高値の差は1%あまりで、厚い壁を破ったのではなく、止まっていた更新が再開した一日と見るのが自然でしょう。
普段の値動きが穏やかな銘柄だけに、本日の上げ幅は帯の外側へ大きくはみ出しました。平均値幅率は2%台、±1σ幅は現値の3%程度しかなく、終値はボリンジャーバンドの+3σ(3,070円付近)を上回っています。帯の中心線は5日前比で+1%台の切り上がりにとどまっており、価格帯そのものが持ち上がったというより、一日で株価だけが帯の外へ飛び出した形です。一目均衡表は三役好転が成立していますが、移動平均線の並びは75日線がなお200日線をわずかに下回っており、長い目で見た上昇の土台はまだ固まりきっていません。75日線が200日線を上抜けてくれば、腰の据わった上昇へ移っていく確認になります。信用買残は出来高25日平均の0.1日分にも満たず、上値で戻り売りに回る信用の買いはほとんどありません。レーティングの変更という一度きりの材料で飛んだ株価が、翌日以降も商いを伴って水準を保てるかが最初の見どころです。
終値で+2σの3,020円付近を保てれば、本日の上げが一日限りで終わらなかったことになります。下値では、+1σと5日線が重なる2,970〜2,980円のゾーンが最初の目安で、ここを終値で割り込むと上場来高値の更新はいったん仕切り直しです。さらに25日線と18日の安値が集まる2,900〜2,920円まで戻る場合は、本日の上昇がほぼ帳消しになり、材料を受けた評価そのものを見直す水準になります。
群馬銀行(8334)
終値3,001円で高値引けとなり、上場来高値の更新とともに3,000円の大台に乗せて引けました。前日比は+0.05%とわずかですが、値動きの中身は数字以上に強いものです。寄り付き直後に売られて2,910円まで下げたあと、そこから一日かけてじりじりと水準を切り上げ、上場来高値の3,001円で取引を終えています。長い下ヒゲを残した陽線で、上ヒゲはありません。出来高は25日平均の2.20倍です。上場来高値の更新は17日、18日に続いて3営業日連続で、15日を含めると直近10営業日で4度目になります。国内の長期金利が約30年ぶりの水準へ上昇したことが、利ざや改善への期待として銀行株を支えたとみられます。経営統合を控える第四北越フィナンシャルグループも、本日そろって上場来高値を更新しました。
ここに注目!: 直近1年の上場来高値更新は49回に達し、更新の常連の中でも際立つ頻度です。前回の更新は連休前の18日で、本日の高値との差は1.5円しかありません。壁を破ったというより、高値を毎日少しずつ積み上げていくテンポそのものがこの銘柄の強さです。
ボリンジャーバンドを見ると、その積み上げ方の性格が分かります。±1σ幅は5日前とほぼ同じで、帯の中心線は5日前比で+1%台の切り上がりです。帯が広がらないまま価格帯が一段ずつ持ち上がっており、急騰ではなく一定の速度で上がり続けている形です。終値は+1σ(2,930円付近)と+2σ(3,020円付近)のあいだにあり、帯の外へ飛び出すような過熱もありません。移動平均線はパーフェクトオーダー、一目均衡表は三役好転が成立しています。15日以降の安値は、18日にいったん2,881円へ下げた以外は切り上がりが続いています。信用買残は出来高25日平均の0.2日分と軽く、貸借倍率も1倍台で、需給が上値を抑える形にはなっていません。
上昇が続くと見るうえでの観測点は、帯の中心線の切り上がりと、終値で+1σを保つことの2つです。下値では、本日売られて下げ止まった2,910円と+1σ、18日の安値2,881円、それに25日線が集まる2,840〜2,930円のゾーンが支持帯になります。ここを終値で割り込むと、3営業日連続の更新で刻んできたテンポはいったん途切れます。さらに75日線と一目均衡表の雲の上端が重なる2,590〜2,600円付近まで下げる場合は、金利上昇を手掛かりにした地方銀行株の上げそのものを見直す水準です。
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気になる上場来高値間近銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
HUMAN MADE(456A)
6月15日に取り上げた翌日、決算を受けて1,821円まで買われたところが上場来高値で、そこから一気に崩れました。その高値まで、終値で3%弱の距離に戻ってきています。本日は寄り付き直後に1,631円まで売られたあと、終日買いが続いて1,775円の高値で引けました。+5.53%で、上ヒゲの無い陽線です。14日から6営業日続けて終値を切り上げており、11日に通期の業績予想の上方修正と株主優待の新設を発表し、17日には初の旗艦店「HUMAN MADE TOKYO」を26日に開業すると明らかにしていました。材料が続いたあとも上げが途切れず、連休明けも買いが先行した形です。6月下旬には下値の目安として1,430円を挙げていましたが、直近10営業日では9日から16日まで安値が1,430円を下回る日が続き、11日の1,336円を底に切り返しています。
ここに注目!: 注目は安値の並び方です。11日の1,336円から本日の1,631円まで、日々の安値は1日も前日を下回っていません。帯の中心線も5日前比で+2%台の切り上がりで、±1σ幅はほぼ横ばいのまま価格帯が持ち上がっています。移動平均線はパーフェクトオーダーを保っていますが、一目均衡表は転換線がわずかに基準線を下回っており、三役好転はそこだけが未成立です。転換線が基準線を上抜けてくれば、上昇の土台がそろいます。昨年11月の上場から、上場来高値の更新は16回を数えます。
注意したいのは値動きの荒さです。平均値幅率は5%台と高く、1日で100円近く振れることが珍しくありません。1,821円は6月に決算直後の買いが一気に売りへ転じた価格で、戻り待ちの売りが出やすい水準でもあります。信用買残は出来高25日平均の1.6日分、貸借倍率は5倍台と買残に偏っており、高値の手前で売りに回る持ち高も意識しておきたいところです。
安値の切り上がりが続き、終値で+1σを保てている限り、上場来高値へ向かう流れは有効です。26日の旗艦店の開業を控えて、材料の出尽くし感が出るかどうかも見どころになります。下値では、本日売られて下げ止まった1,631円と5日線、+1σが集まる1,610〜1,670円のゾーンが最初の支持帯です。ここを終値で割り込むと、6営業日続いた上げは仕切り直しとなります。さらに25日線と17日の安値が重なる1,540円付近まで下げる場合は、11日を底にした戻りそのものを見直す水準です。
東海カーボン(5301)
11時に日本経済新聞が社長インタビューを報じ、半導体関連事業の利益を2030年度に向けて大きく伸ばす方針が伝わると、株価が動き出しました。2,120〜2,190円のあいだでもみ合っていた前場の株価は、11時からの30分で2,244円まで上昇し、この時間帯の出来高は前場のほかの時間帯の3倍を超える90万株に膨らんでいます。後場も買いが続き、大引けにかけての時間帯に2,283円まで上値を伸ばしました。終値は2,273円、+6.84%で、上ヒゲの短い大陽線です。出来高は25日平均の2.36倍でした。黒鉛電極や半導体製造装置向けの炭素材料を手掛ける同社は、8月上旬の決算で通期の業績予想を上方修正して以降、国内外の証券会社による目標株価の引き上げが相次いでいました。8日の終値1,812円から、9営業日で25%を超える上昇です。
ここに注目!: 2018年6月4日につけた上場来高値2,373円まで、残りは4%台に縮まりました。実現すれば8年3か月ぶりの更新です。更新の常連ではなく、長い停滞のあとに高値圏へ戻ってきた銘柄です。
勢いを示す数字ははっきり上向いています。ボリンジャーバンドの±1σ幅は5日前の1.6倍へ拡張し、帯の中心線も5日前比で+3%台の切り上がりです。帯が広がりながら価格帯ごと持ち上がっており、上昇の速度が増している状態です。11日の1,860円から本日の2,128.5円まで、日々の安値は1日も前日を下回っていません。移動平均線はパーフェクトオーダー、一目均衡表も三役好転が成立しています。RSI14は76前後、25日線乖離率は+22%台と過熱の数字は高めですが、安値の切り上がりと帯の拡張が続いているあいだは、崩れの兆しはまだ見えません。なお+3σは2,370円付近にあり、上場来高値の2,373円とほぼ重なっています。信用買残は出来高25日平均の0.3日分と軽く、貸借倍率も3倍台です。平均値幅率は4%台で、値動きはやや大きめです。
上昇が続くと見るうえでの観測点は、終値で+2σの2,200円付近を保ち、安値の切り上がりが途切れないことです。下値では、5日線と18日の安値・高値が集まる2,100〜2,150円のゾーンが最初の目安で、ここを終値で割り込むと直近の上げは仕切り直しとなります。さらに+1σと17日の安値が重なる2,030円付近まで下げる場合は、直近の上昇の流れを見直す水準です。25日線は1,860円付近と現値から18%ほど下にあり、そこまでの下げは押し目ではなく調整入りを意味します。
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