本日の相場概況
本日の上場来高値更新銘柄数は33銘柄でした。
週明けの東京市場は、先週末までの2連騰から一転して大きく崩れました。日経平均は前日比1,315円安の67,242円と、3営業日ぶりの反落です。寄り付きこそ前週末の米国株高を引き継いで買いが先行し、一時は500円あまり上昇して69,000円台に乗せる場面もありましたが、その勢いは続かず、下げ幅は一時1,900円を超える急落となりました。
引き金は日本市場の外にありました。前日の米国市場はNYダウが+0.29%、S&P500が+0.42%、ハイテク中心のNASDAQ100が+0.33%と3指数そろって上昇しており、素直に追随すれば買い先行で終わるはずの地合いでした。ところが本日の韓国株式市場で、半導体株の比重が大きい総合株価指数(KOSPI)が8%を超えて急落し、サーキットブレーカーが発動する事態となると、東京市場でもキオクシア・アドバンテスト・東京エレクトロンといったAI・半導体関連に戻り待ちの売りが殺到しました。この主力3銘柄だけで日経平均を700円超押し下げたと伝わっており、下げの震源が半導体一色だったことがうかがえます。加えて、中東ではホルムズ海峡の再封鎖宣言や米イランの攻撃応酬が報じられ、原油高を通じた業績悪化への警戒も重しとなりました。米国発ではなく、アジア株安と地政学リスクという日本・アジア独自の弱材料が下げを主導した点が、本日の最大の特徴です。
もっとも、指数の見た目ほど中身は総崩れではありませんでした。TOPIXは前日比28.59ポイント安の4,007.49と、ザラ場では一時4,000を割り込みながらも踏みとどまり、下落率は-0.71%と日経平均の-1.92%を大きく下回っています。この差こそ、本日の資金の逃げ場を映しています。東証プライムの騰落は値上がり571に対して値下がり941(値下がり率60.4%)と半数超が下げていますが、業種別では銀行・証券・小売が逆行高。金利の先高観を背景に三菱UFJが上場来高値を更新し、時価総額で初めてトヨタやキオクシアを抜いて国内首位に立ったことは、資金シフトを象徴する出来事でした。
本日上場来高値を更新した33銘柄の顔ぶれも、この構図をそのまま映しています。三菱UFJ・三井住友フィナンシャルグループのメガバンクから、群馬銀行・南都銀行・佐賀銀行・北洋銀行といった地方銀行、第四北越・おきなわの持株会社まで銀行株だけで11行、リコーリース・オリックスの金融周辺と岩井コスモを含めれば、金融系だけで全体の4割を超えました。前日までは高値を更新しても前日比マイナスで引ける銀行株が目立ちましたが、本日は多くが前日比プラスを確保しており、避難先というより実弾の買いが入った印象です。残る顔ぶれは、通期上方修正を発表した良品計画が+16%超と際立ったほか、吉野家・大戸屋の外食、寿スピリッツの食品と、好決算・内需ディフェンシブが中心。売買代金は約10.0兆円と前日の約10.4兆円からやや細りましたが、水準としては高く、半導体を投げて銀行・内需を拾う資金の付け替えは活発でした。半導体主導の急落と、その裏で進む銀行・内需への資金集中が同居した、色分けの鮮明な一日です。
気になる上場来高値更新銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
良品計画(7453)
前週末の取引終了後に発表された決算が、週明けの株価を一気に跳ね上げました。国内・東アジア事業を中心に通期の業績予想を上方修正し、過去最高益予想をさらに上乗せした内容が好感され、寄り付きから前日終値を8%超上回る水準に窓を開けてスタート。そのまま4,311円まで買い上がって4月につけた高値を明確に上抜き、上場来高値を更新しました。時価総額2兆円を超える大型株が16%超も飛ぶのは異例で、半導体主導で指数が急落するなかでの逆行高だっただけに、決算のインパクトの大きさが際立ちます。終値も4,233円と高値圏を保っており、寄り天で終わらなかった点に買いの本気度がにじみます。
ココに注目!:決算一発で、ボリンジャーバンドが直近5日で帯域を倍近くに急拡大させ、終値は+3σを上回る極度の過熱ゾーンへ飛び出しました。これは持ち合いのコイルが解けたというより、材料でボラティリティが跳ねた拡張であり、勢いが一巡すれば中心線方向への揺り戻しが入りやすい形です。RSI14は70を超えたばかり、25日線乖離率も16%台まで開きました。もっとも移動平均線はパーフェクトオーダーで一目均衡表も三役好転と、地力は強い状態にあります。押し目としては、まず+2σの3,950円処まで過熱が冷める場面が想定できます。さらに窓埋めを試すなら、本日開けた窓の下限にあたる3,714円が完了の目安で、その手前に位置する5日線の3,850円付近も意識されます。より深く、25日線の3,620円処まで戻す展開は、現値から14%あまり下げることを意味し、そこまで下がるなら決算後の上放れはいったん仕切り直しでしょう。4月高値を境に一度は調整を挟んでの再上昇であり、今回の急伸を新たな上昇の出発点にできるかは、過熱がこなれた後の値持ちが試金石になります。
オーエスジー(6136)
こちらも前週末の引け後に中間決算を発表した一角です。全地域で回復が進んだ大幅増益に加え、通期予想を上方修正した内容が評価され、寄り付きから窓を開けて4,223円まで買われ、7月上旬につけた高値を上回って再び上場来高値を更新しました。ただ、本日の主役はむしろ寄り付き後の値動きの方です。前場のうちに高値をつけたあとは戻り売りに押され、後場は4,100円台前半までしか戻せずに失速。終値は4,058円と、始値を下回る陰線で高値から水準を切り下げて引けました。好決算で大きく買われながらも上値が続かなかったのは、半導体安でリスクオフに傾いた地合いのなか、材料出尽くしと見た短期資金の利益確定が優勢になったためと見るのが自然です。
ココに注目!: ボリンジャーバンドは帯域の幅こそ横ばいですが、中心線が5日で+2%超切り上がっており、+1σと+2σの間を帯ごと持ち上げながらの上昇です。25日線乖離率は10%台、RSI14も60台半ばと、過熱感は今のところ限定的で、テクニカルはまだ健全な範囲にあります。とはいえ本日の失速で、当面の上値の重さは意識されました。下値では、5日線・ボリンジャーバンドの+1σ・本日開けた窓の下限にあたる3,926円が3,850〜3,930円処に集まっており、この帯が最初の支持ゾーンです。窓を終値で埋めてこの帯を明確に割り込むと、決算での上放れは足踏みと見るのが妥当でしょう。より深い調整なら25日線の3,660円処が下値メドで、現値から10%あまり下に位置するため、そこまで戻す展開は上昇の勢いそのものが鈍ったサインと捉えたいところです。
吉野家ホールディングス(9861)
先に上場来高値更新間近として取り上げた際、当面のカギは7月9日の高値3,525円を終値で超えられるか、そして2023年11月につけた上場来高値3,585円を突破できるかにある、と記しました。本日はその両方を後場にクリアしています。前場は3,500円台前半でもみ合っていましたが、後場に入って一段と買いが強まり、3,616円まで駆け上がって約2年8カ月ぶりに上場来高値を更新。終値も3,586円と高値圏で引け、長らく上値を抑えてきた節目をようやく上抜きました。半導体安で内需・ディフェンシブに資金が向かった地合いも、牛丼という生活必需品に近い事業を持つこの銘柄には追い風でした。前回指摘した貸借倍率0.3倍台の売り長という需給構造も、節目を突破する場面で踏み上げ的に効いた可能性があります。
ココに注目!: 決算後の急伸でボリンジャーバンドが帯域を5日で2倍以上に拡大させ、終値はちょうど+3σに達しました。RSI14は78前後と過熱感は強く、短期的にはいつ一服してもおかしくない位置です。ただ見逃せないのは移動平均線の並びで、25日線がなお75日線を下回る混在の状態にあります。株価が急伸で飛び出した一方、中期のトレンドはまだ追いついておらず、上昇の若さを映す形です。逆に言えば、この過熱がこなれて25日線が75日線を上抜いてくれば、より腰の据わった上昇に移行する余地があります。押し目としては、+2σと5日線が重なる3,400〜3,450円処が最初の受け皿。この帯を終値で明確に割り込むと目先の勢いは鈍り、さらに深い調整なら25日線の3,150円処が下値メドとなります。まずは+3σ張り付きの過熱をどうこなすかが目先の焦点です。
信用取引は格安手数料の楽天証券
松井証券の魅力、まずはお試しください。
![]()
気になる上場来高値間近銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
千葉興業銀行(8337)
派手さはありませんが、9営業日続伸という粘り強さが光ります。本日も寄り付きから買われて2,774円まで水準を切り上げ、年初来高値を更新しました。金利の先高観を背景に、メガバンクから地方銀行まで銀行株全般へ資金が向かった地合いに、地銀の一角として素直に乗った格好です。もっとも上値では戻り売りもみられ、高値からはやや押し戻されて2,727円で引けています。上場来高値2,880円まではなお5%超の距離を残していますが、ザラ場では3%超まで迫る場面もあり、節目を射程に捉えつつあります。
ココに注目!: ボリンジャーバンドは+1σと+2σの間を、5日線をほぼ真下に従えながら這い上がるバンドウォークで、帯そのものも5日で+3%切り上がる強い上昇基調にあります。移動平均線はパーフェクトオーダーがきれいに並び、一目均衡表も三役好転と、トレンドの形は文句のつけようがありません。ただしRSI14は74前後と過熱圏に入っており、短期的な過熱は否めません。信用買残は出来高の2日分強にとどまり、需給の重さは今のところ限定的です。上場来高値2,880円を出来高を伴って明確に上抜ければ真空地帯に入りますが、その前にRSIの過熱を冷ます一服が入る展開も考えられます。押し目としては5日線の2,700円付近が浅い候補、+1σの2,620円処まで戻せば中期の買い場として意識されそうです。
個別投資をプロに任せる!投資信託で資産形成 ひふみ投信【PR】
![]()
預金でも株でもない、安定資産という新しい選択肢 安心の三井物産グループ運営【PR】
![]()

