本日の相場概況
本日の上場来高値更新銘柄数は48銘柄でした。
今日の東京市場は、前日の小幅な足踏みから一転して急反発しました。日経平均は前日比1,667円高の68,402円と大幅に水準を切り上げ、ザラ場では68,786円まで買われて史上初めて68,000円台に乗せています。前日の米国市場はNYダウが+0.45%、S&P500が+0.13%、NASDAQ100が+0.48%と主要3指数がいずれも小幅高にとどまっていましたが、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が+5.9%と急騰して最高値圏を走ったことが、東京市場の半導体関連株に強烈な追い風となりました。
特徴的なのは、米主要3指数の控えめな上昇に対し、日経平均が2.5%も飛んだ点です。今回の上昇は外部環境の総崩れ的な好転というより、半導体・AIという特定テーマへの資金集中が生んだ日本市場独自の色彩が濃く出ています。前日引け後に投資家向け説明会を開いたキオクシアが連日で歴代最高の売買代金を記録し、時価総額が一時トヨタを上回ったことが象徴的で、半導体製造装置・材料・周辺部品まで物色が一気に広がりました。午後にかけて為替が円安方向に振れたことも、輸出セクターを後押ししています。
ただし、指数の派手さと中身の温度差は依然として残ります。TOPIXは+1.83%の3,996.20と最高値を更新し、東証プライムの騰落は値上がり1,018に対して値下がり512と、今回は値上がりが明確に優勢でした。プライム市場の内側では物色の裾野が広がった一方、新興・中小型は完全に置き去りです。グロース250は-1.00%の764.02と続落し、東証スタンダード市場指数も始値1,618.10、終値1,617.01とほぼ横ばいの小動きにとどまりました。日経平均が2.5%も水準を切り上げる裏で、スタンダード指数は5月末以降のじり安基調を抜け出せず、3月末につけた安値(終値ベースで1,600.37)をなお視野に置いたままです。資金が大型・テーマ株に吸い寄せられ、中小型バリューが取り残される構図は、ここ数日と変わっていません。
売買代金は東証プライムで約12.27兆円と高めの水準を維持しました。商いが細らないなかでプライムの値上がりが優勢だった点を踏まえると、本日は半導体・AIを軸とした指数主導のリスクオンであり、テーマ集中と大型優位、そして新興・中小型の出遅れが同居した一日だったと整理できます。
気になる上場来高値更新銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
SCREENホールディングス(7735)
前日終値11,315円から大きく窓を開けて始まり、一時13,420円まで駆け上がって上場来高値を更新しました。終値は13,345円と+17.94%の急騰で、半導体製造装置の一角としてSOX指数急騰の流れをまともに受けた格好です。寄り付き直後に12,305円(本日の安値=窓の上限)まで一度押す場面はありましたが、そこを下値に切り返し、ほぼ高値圏で引けています。出来高は25日平均比2倍超に膨らみ、値動き・商いともに本日の半導体物色の主役の一角でした。ウエハ洗浄装置で世界シェア首位という位置づけが、テーマ買いの受け皿になっています。
ココに注目!:注目すべきは過熱感の強さです。ボリンジャーバンドは+3σを上抜けた極度の過熱状態にあり、帯域も拡張中(5日前比1.4倍程度)でボラティリティが急速に高まっています。25日線乖離率は+20%超、平均値幅率(ATR14%)も5%超と、日々の値幅がきわめて大きい点はリスクとして強く意識すべきです。RSI14は70をわずかに上回る程度で極端な買われ過ぎとまでは言えませんが、急騰直後だけに短期の達成感からの反落は警戒したいところです。ただし、決算後の5月14日の急騰時(この際は長い上髭で陰線)とは異なって高値陽線で引けているのは好感が持てます。当面の下支えは+2σ水準かつ本日の安値=窓の上限である12,300円付近で、ここを終値で割り込むと窓の下限11,370円までは値固めの薄い空間が残ります。押し目としてはが26日に付けた高値付近が意識されますが、ここを明確に割らずに高値圏で推移できればさらなる上昇軌道に乗ることも考えられます。一方、25日線(11,000円台前半)まで戻すようなら、それは押し目というより上昇が一服して軽めの調整に入ったと捉え、短期トレンドの仕切り直しを意識する場面になります。
長野計器(7715)
2024年7月以来、約2年にわたって上値を抑えられてきた高値の壁を、本日ようやく突き破ってきました。一時3,680円まで買われて上場来高値を更新し、終値も3,645円と高値圏で引ける強い大陽線です。出来高25日平均比は1.8倍程度と膨らみ、長い保ち合いを上抜けた節目らしい商いを伴いました。圧力計・圧力センサーで専業世界トップという堅い事業基盤を持つ銘柄で、本日は特段の新規材料は見当たらないものの、半導体関連を中心とした強いリスクオンの地合いが、上昇基調を強めていた本銘柄の高値ブレイクを後押しした面がありそうです。
ココに注目!:チャートの骨格はきわめて強固です。移動平均線は5日線・25日線・75日線・200日線がきれいなパーフェクトオーダーを描き、一目均衡表でも雲の上で三役好転が成立しています。ボリンジャーバンドは+3σに近い過熱圏にあり、帯域は拡張中(5日前比1.7倍)と、ブレイクに伴ってボラティリティが一段と高まっている状態です。25日線乖離率は+16%台、RSI14も71前後と過熱の入り口にあり、ブレイク直後の勢いが落ち着けば+1σ(3,310円付近)や5日線(3,350円付近)までの調整は想定しておきたいところです。約2年ぶりの高値更新で上値に目立ったレジスタンスがないだけに、旧高値である3,550円前後を今度は上値から下値へ意識し直す展開になれば、上昇トレンドの持続力を確認できます。25日線(3,120円付近)を終値で割り込むようだと、ブレイク自体の見直しが必要になります。
インターネットイニシアティブ(3774)
目立つ派手さはありませんが、2024年12月につけた上場来高値3,267円に、約1年半ぶりに肩を並べてきました。本日は3,267円まで買われて高値を更新し、終値も3,250円とほぼ高値圏で底堅く引けています。前日比は+3.37%と日経平均の上昇率をやや上回る程度で、出来高も25日平均比1.2倍弱と、派手な急増ではありません。2月末からの日足チャートだけ見れば中東情勢も存在していないかのようなきれいな右肩上がりを3か月にわたって見せています。法人向けネットワークとシステムインテグレーションに強みを持つ通信大手で、本日は大きな新規材料は出ていないものの、AI・DX関連への関心が高い強いリスクオンの地合いのなかで、長く高値圏で値固めしてきた銘柄に買いが戻った流れと見るのが妥当です。
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気になる上場来高値間近銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
リオン(6823)
5月1日に上場来高値更新間近の候補として取り上げた際、RSIが83と過熱しきっていたことから、いったんの過熱解消を見込んでいました。その後のリオンは深い調整を入れるのではなく、時間をかけて過熱をほぐしながら一段と水準を切り上げ、本日は+5.39%の3,810円まで上昇。ザラ場では3,830円まで買われ、上場来高値3,850円まであと1%程度に迫ってきました。前回83まで張り付いていたRSIが今回は68前後まで落ち着いており、過熱を冷ましながら上値を伸ばすという、前回想定したシナリオに沿った理想的な値運びになっています。補聴器で国内首位、半導体向けの液中微粒子計測器で世界2強という事業基盤を背景に、本日の半導体関連への資金流入も追い風になった可能性があります。
ココに注目!:今回の主役は、過熱が解消されてきたことそのものです。前回+3σ目前まで張り付いていたボリンジャーバンドは、足元では+2σに収まり、±1σ幅もむしろやや収縮しています。25日線乖離率は+7%台と、前回の+20%程度から大きく健全化しました。移動平均線はパーフェクトオーダーを維持し、一目均衡表も雲の上で三役好転と、中期の上昇トレンドの骨格は強いまま、過熱だけが取れてきた形です。需給面では買残が出来高1日分強と整理は重くなく、上値追いの妨げにはなりにくい状態です。エントリーを考えるなら、+1σ(3,700円付近)や5日線(3,640円付近)まで小幅に押した場面が一つの目安になります。25日線を明確に割れてくるようだと上昇トレンドの継続には再検討が必要でしょう。
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