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【ピックアップ!】2026年7月16日の気になった銘柄

ピックアップ銘柄

本日の相場概況

本日の上場来高値更新銘柄数は40銘柄でした。
二日続いた戻りは、たった一日で吹き飛びました。日経平均は前日比1,915円安の66,835円と3営業日ぶりに大幅反落し、下げ幅は一時2,200円を超えて安値66,499円まで沈んでいます。前日の米国市場はNYダウが+0.29%、S&P500が+0.38%と続伸しており、素直に追えば買い先行で始まるはずの地合いでした。ところが米国の小幅上昇は、その中身がここ最近とは違いました。6月の生産者物価指数(PPI)の鈍化やニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁のタカ派色後退を受けて利上げ観測が一段と遠のくなか、米国では資金が半導体からハイパースケーラーへ移り、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は2%あまり下落。マイクロンやサンディスクといったメモリー株が8%前後売られ、NASDAQ100だけが-0.28%とマイナスで引けました。この一点が東京市場を直撃した格好です。

東京市場は851円安の67,900円で寄り付いた後、下げ幅を一気に広げました。中国の競合メモリー企業が新規株式公開(IPO)を申請したとの観測が重なり、キオクシアは一時13%を超える急落。韓国総合株価指数(KOSPI)が7%超下げ、サムスン電子が8%台の下落となると、東京でも半導体関連への売りが止まりませんでした。後場に台湾積体電路製造(TSMC)が発表した2026年4〜6月期決算は市場予想を上回りましたが、投資家心理は改善せず、安値圏でのもみ合いのまま引けています。前日はASMLホールディングの好決算に素直に反応した市場が、本日はTSMCの好決算に反応しない。強弱の判断材料がメモリー市況の一点に絞られていることが、かえって浮き彫りになりました。

もっとも、指数の見た目ほど全面安ではありません。TOPIXは59.33ポイント安の4,028.79と-1.45%で、日経平均の-2.79%の半分程度の下落率にとどまりました。グロース250は17.27ポイント安の719.47。東証プライムの値上がりは446銘柄、値下がりは1,070銘柄で全体の68.7%と、指数の方向とは一致しています。ただ売買代金は9兆5,639億円と前日の約9兆5,675億円からほぼ横ばいで、市場全体が投げ売りに動いたというより、主力の一角だけが崩れた構図です。業種別では輸送用機器、パルプ・紙、小売業が上昇し、非鉄金属、金属製品、電気機器が下落。1ドル=162円台の円安が続くなか、トヨタ自動車やホンダが逆行高となっています。

上場来高値を更新した40銘柄の顔ぶれは、資金の逃げ場をそのまま映しています。富山第一銀行・群馬銀行・八十二銀行・ふくおかフィナンシャルグループから南都銀行・紀陽銀行・宮崎銀行・京葉銀行まで銀行だけで19行。オリックス・東京センチュリー・リコーリース・日本証券金融のその他金融業を加えると23銘柄と過半を占めました。ただし銀行の多くはザラ場で高値を付けながら前日比マイナスで引けており、13日のように実弾の買いが入ったというより、避難先としての性格が濃く出ています。代わって元気だったのが小売です。ギフトホールディングス+8.04%、アップガレージグループ+5.53%、ブックオフグループホールディングス+3.66%、サイプレス・ホールディングス+1.98%、ハードオフコーポレーション+1.29%と、外食とリユースが軒並み前日比プラスで高値を更新しました。値上げ検討を表明したサイゼリヤがストップ高となり、業種別でも小売業が上昇上位に入ったことと符合します。残る顔ぶれも特種東海製紙・トーモクのパルプ・紙、カメイ・三谷商事の卸売と内需・素材の中小型が中心で、半導体関連の名前は見当たりません。7月2日以降続く脱半導体・内需回帰の流れは、指数が2.79%下げた本日も途切れるどころか、銀行から小売へと物色の中心をずらしながら生き延びています。

気になる上場来高値更新銘柄

今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。

あいちフィナンシャルグループ(7389)

前日の記事で、4月に付けた上場来高値1,710円まであと3%程度に迫ったと書きました。押し目を待つ想定も添えましたが、市場はその機会を与えませんでした。本日は寄り付きから買い優勢の展開が続き、後場に1,758円まで上値を伸ばして3か月ぶりに上場来高値を更新。前日の+10.90%に続く+5.01%で、2営業日の上昇率は16%を超えました。出来高は25日平均の2.27倍と、前日に膨らんだ商いがそのまま維持されています。銀行株の多くが高値を付けながら前日比マイナスで引けた一日に、二桁近い逆行高を演じた点で、地合いに乗った動きとは明らかに性格が異なります。本日は特段の材料は見当たりませんが、同社は5月13日に三十三フィナンシャルグループとの経営統合で基本合意しており、最終契約は本年9月、合併予定日は2027年4月1日とされています。その三十三フィナンシャルグループも本日そろって上場来高値を更新しており、統合を織り込む思惑が下値を固めている可能性はあります。

ココに注目!:終値1,741円はボリンジャーバンドの+3σ(1,735円付近)を上回る位置で、RSI14は79前後。25日線乖離率は+20%超まで拡大し、±1σ幅は5日前の1.7倍、帯そのものも3%台の切り上がりと、ボラティリティを伴った急上昇であることが数字にはっきり出ています。もう一つ見ておきたいのが需給です。信用買残は出来高5日分を超えて重く、貸借倍率は22倍超。上値では戻り待ちの売りが湧きやすい構造で、しかも基準日は7月10日ですから、この2日間の大商いを経た実像は次回の公表を待つほかありません。加えて移動平均線の並びは混在のままで、25日線(1,440円付近)はなお75日線(1,455円付近)を下回っています。4月の高値のあとに挟んだ調整の名残であり、長期の上昇トレンドとしての足場は固まりきっていません。押し目を考えるなら、転換線と+2σが集まる1,600〜1,640円処が最初の目安になります。+1σと基準線が重なる1,540円処を終値で割り込むようだと直近2日の急騰はほぼ帳消しで、その先に控える25日線・75日線が集まる1,440〜1,460円処は現値から16%を超える下落となり、押し目というより上昇そのものの見直しを意味する水準です。

ギフトホールディングス(9279)

日経平均が1,900円を超えて下げた日に、+8.04%という大健闘を見せました。前日終値から200円上に窓を開けて4,800円で始まると、後場に5,030円まで買われて4月9日以来3か月ぶりに上場来高値を更新し、高値圏の4,970円で引けました。出来高は25日平均の1.83倍。本日は目立った新規材料は出ていませんが、外食では9月以降の価格改定を検討していると表明したサイゼリヤがストップ高となり、業種別でも小売業が上昇上位に入っています。値上げによる収益改善の思惑が、外食全般に波及した可能性はありそうです。3月には食材コストの抑制を背景とした通期上方修正で上場来高値を更新し、その際に本記事では上昇軌道への期待を書きました。実際には4月9日の高値を付けたあと調整を挟み、水準を取り戻すのに3か月を要した形です。ただ、こうして半導体が総崩れとなる日に真っ先に買われる銘柄になったこと自体が、この3か月の変化を物語っています。

ココに注目!:高値5,030円はボリンジャーバンドの+3σ(5,020円付近)をわずかに上抜いた水準で、終値は+2σと+3σの間。±1σ幅は5日前の1.5倍に拡張し、帯の位置も3%台の切り上がりです。ただRSI14は70台に乗せたばかりで、乖離率も+16%台。上げ足の速さに比べれば、過熱の度合いはまだ入口といったところです。需給面では信用買残が出来高1日分に満たず、上値で待ち構える戻り売りの層は薄い状態にあります。一方で平均値幅率は3%台に乗っており、日々の振れ幅が大きい銘柄である点は頭に入れておきたいところです。押し目を考えるなら、本日開けた窓の下限4,685円と5日線、転換線が重なる4,590〜4,690円処が現実的な目安で、ここで下げ止まれば窓埋めをこなしたうえでの上昇再開が意識されます。基準線の4,420円処を終値で割り込むと本日の上昇はほぼ帳消しとなり、その下では25日線・75日線が並ぶ4,260〜4,320円処が下値メドになりますが、そこまで下げる場合は3か月かけた仕切り直しをもう一度やり直すことになります。

GMOインターネットグループ(9449)

出来高25日平均比1.01倍。この数字だけ見れば、何も起きていない一日です。ところが実際には後場に4,140円まで買われ、1月15日に付けた上場来高値4,100円を約半年ぶりに上抜きました。日経平均が2.79%下げた日に+0.92%で引けたことも含め、静かに、しかし確実に強い一日だったと言えます。ただし引けにかけては売りに押されて上ヒゲを残し、終値4,075円は上場来高値をわずかに下回りました。ザラ場での更新は果たしたものの、上放れを終値で確定させるのは次の課題として残っています。本日は特段の材料は見当たりませんが、同社は6月19日、発行済株式数(自己株式を除く)の16.32%にあたる1,600万株・300億円を上限とする自己株式の取得枠を発表しました。取得期間は6月22日から2027年6月21日までで、2006年から2007年にかけての資本増強で発行した株式の取得・消却を早期に進める方針に沿ったものとされています。平均並みの商いのまま水準が切り上がっている背景に、この継続的な買いが意識されている可能性はあります。

ココに注目!: 現値はボリンジャーバンドの+1σと+2σの間にとどまり、+3σに張り付いた他の高値更新銘柄と比べれば帯域上の過熱感は限定的です。むしろ効いているのは帯の位置で、±1σ幅が5日前の1.4倍に広がる一方、中心線そのものが5日前比+4.8%と大きく切り上がっています。幅の拡張よりも帯ごとの押し上げが進んでいる形で、上昇の質としては素直です。RSI14は75前後、25日線乖離率は+16%台。信用買残は出来高1日分に遠く及ばず、需給の軽さも確認できます。一方、移動平均線の並びは混在で、75日線(3,270円付近)がなお200日線(3,435円付近)を下回っています。1月の高値から6月にかけての下落の名残であり、長期のトレンド転換としてはまだ確認しきれていません。押し目を考えるなら、5日線と4,000円の節目が重なる3,980〜4,000円処がまず意識され、そこを崩すなら転換線と+1σが集まる3,830〜3,860円処が次の目安です。その先は25日線(3,490円付近)まで目立った支えがない点には注意が必要です。

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気になる上場来高値間近銘柄

今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。

GSIクレオス(8101)

16日付の日本経済新聞が、繊維と工業製品を手掛ける商社の同社が、次世代太陽電池の一角である有機薄膜太陽電池(OPV)を2029年度にもアジアで初めて量産すると報じました。OPVは有機半導体を発電材料に使うフィルム状の太陽電池で、半透明かつ軽量、曲げられる性質から、ペロブスカイト太陽電池では入りにくい採光窓や車体への設置が想定されています。同社は5月にブラジルのOPV製造大手と合弁会社を設立して国内製造の準備を進めており、その道筋が具体的な年限を伴って報じられた形です。株価は前日終値から250円上に窓を開けて寄り付き、直後に2,676円を付けましたが、買いが続いたのはそこまででした。いったん2,535円まで押し戻され、後場に2,645円まで戻す場面もあったものの伸びきらず、終値は2,580円。出来高は25日平均の7.87倍に膨らんでいます。終値では上場来高値2,800円まで7%超の距離が残りますが、ザラ場では4%台まで迫る場面がありました。

ココに注目!:25日線乖離率は+7%超と、他の高値更新銘柄に比べれば控えめに映ります。ただこれは、もともとの値動きが極端に静かだったためです。7月に入ってからの10営業日は2,400円台前半から2,490円台という2%台のレンジに終始し、±1σ幅はいまでも110円程度しかありません。平均値幅率も1%台という普段はおとなしい銘柄が、本日は5%を超える値幅で動きました。終値はその狭い帯の+3σ(2,565円付近)を上回り、RSI14は73前後。帯の位置変化は1%台の切り上がりにとどまっており、指標がまだ本日の変化に追いついていない状態です。移動平均線の並びも混在で、25日線(2,395円付近)はなお75日線・200日線を下回ったまま。長らく続いた横ばいを1日で飛び越えただけで、トレンドとしての足場はこれから作る段階です。信用売残は1,000株と極端に少なく制度信用のみの可能性が高いため、貸借倍率の数字は参考程度にとどめるのが妥当でしょう。当面の焦点は、本日開けた窓の下限2,454円と7月のレンジ上限が重なる2,450〜2,500円処です。この帯を終値で維持できるなら報道の織り込みが定着したと判断でき、逆に窓を埋めたうえでさらに下押しするようだと元のレンジへの逆戻りとなり、本日の急騰は一過性だったと意識せざるを得ません。時価総額300億円規模で商いが7倍超に膨らんだ日の高値には、飛び付き買いが混じっている可能性も冷静に見ておきたいところです。

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