本日の相場概況
本日の上場来高値更新銘柄数は49銘柄でした。
記録ずくめだった上昇相場に、ついに大きな調整が入りました。日経平均は9営業日ぶりに反落し、終値は前日比2,565円安の69,788円(-3.55%)。8連騰でおよそ8,000円も水準を切り上げてきた反動で、海外短期筋を中心とした利益確定と持ち高整理の売りが膨らみ、終値で7万円台を割り込みました。下げ幅は歴代でも5番目に入る大きさで、大引けにかけては先物への手じまい売りが加速し、ほぼ安値引けとなっています。
前日の米国市場はNYダウが+0.29%、S&P500が-0.37%、NASDAQ100が-0.19%とほぼ横ばいで、外部環境がこの急落を促したわけではありません。むしろ急ピッチで上げすぎた日本株固有の反動という色彩が濃く、AI・半導体関連のモメンタム重視の買いに一巡感が広がったことが引き金になりました。後場に入って韓国株が急落したことも、海外勢の心理を一段と冷やしています。
TOPIXは前日比104.67ポイント安の3,990.38、出遅れていたグロース250も20.94ポイント安の696.37と、そろって下落しました。東証プライムの騰落は値上がり366に対して値下がりが1,154と、全体の7割超が下げる全面安の地合いです。売買代金は約13.7兆円と高水準を保っており、様子見というより積極的な売り直しが相場を支配したことがうかがえます。
中身を見ると、下げの主役は明確でした。本日ザラ場で上場来高値を更新した49銘柄を見ても、東京エレクトロン・ディスコ・SCREENホールディングス・CKD・大同特殊鋼といったこれまで相場を引っ張ってきた半導体・フィジカルAI関連の主力が、高値をつけた直後にそろって6%前後の下落で引けており、過熱した買い持ちの巻き戻しが鮮明です。一方で、七十七銀行・滋賀銀行・ほくほくフィナンシャルグループといった地方銀行や、SOMPOホールディングス・第一生命ホールディングスなどの保険、三越伊勢丹ホールディングスといった内需・ディフェンシブは相対的に底堅く、なかには上昇で引けたものも目立ちました。値がさのAI・半導体から、出遅れていた金融やバリュー・内需へと資金を移す動きが進んだ一日で、無差別の換金売りというより、人気化していた銘柄に絞った利益確定とディフェンシブへの逃避が同時に起きた構図と言えるでしょう。なお翌24日には米マイクロン・テクノロジーの決算発表を控えており、半導体物色の地合いを左右する次の手掛かりとして注目されそうです。
気になる上場来高値更新銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
テクノフレックス(3449)
前日まで一週間で4割超も駆け上がってきた勢いが、本日ついに反転しました。寄り付き直後に10,740円まで買われて上場来高値を更新したものの、そこからは売りに押される一方で、安値9,380円まで1,000円を超える急落。終値は9,640円と前日比8%超の下落で、高値からの値幅をほとんど取り戻せないまま大陰線で引けています。8連騰の反動で主力の半導体製造装置株がそろって崩れた地合いのなか、急ピッチで上げてきた中小型のテーマ株が真っ先に利益確定の対象になった格好です。本日は特段の新規材料は見当たらず、過熱した需給の巻き戻しが値動きを支配しました。
ココに注目!:25日線乖離率は+29%、平均値幅率も8%超と、日々の値幅が極端に大きい状態が続いています。本日の高値からの急落は、ボリンジャーバンド+3σを一時上回った水準からの典型的な過熱解消で、こうした板の薄い銘柄では一日で10%級の振れ幅が出ることを前提に見ておく必要があります。現実的に意識される下値は、まず5日線が位置する9,100円付近、さらに沈むなら+1σの8,500円付近です。25日線は7,400円台とはるか下に離れており、ここまで戻すとすれば押し目という範疇を超えて上昇トレンドそのものの調整入りを意味します。本日の安値9,380円を終値で明確に割り込むかどうかが、短期の強弱を見極める最初の分岐点になりそうです。
エア・ウォーター(4088)
日経平均が3.5%超も値を下げた一日に、逆行して6%を超える上昇で上場来高値を更新しました。寄り付きから上に窓を開けて始まると前場のうちに2,740円まで買われ、その後はやや伸び悩んだものの2,660円と高値圏を保って引けています。不正会計の発覚を受けた特別注意銘柄指定からの再建途上にある同社は、物言う株主の関与とガバナンス改革への期待が引き続き株価の支えになっているとみられ、地合いに左右されない独自の物色が相対的な強さを生んだと考えられます。
ココに注目!:直前まではボリンジャーバンドの±1σ幅が5日前の半分まで縮小し、25日線もほぼ横ばいというスクイーズの状態にありました。本日の急伸はそこからの放れで、終値で直近の保ち合い上限を上抜けてきた点に意味があります。ただし25日線乖離率はまだ+5%程度と過熱感は乏しく、上値追いには伸びしろが残る一方、レンジから完全に放れたと確定させるには出来高を伴う追随が欲しいところです。下値では本日空けた上窓を終値で埋める2,510円前後が当面の支持帯で、ここは25日線ともほぼ重なります。逆にこの2,500円割れまで引き戻されるようなら、上放れは未確認のまま中心線への回帰が基本シナリオに戻ります。
竹田iPホールディングス(7875)
値がさの半導体製造装置株がそろって崩れるなかで、半導体マスクを手がけるこの小型株は逆に13%もの急伸を演じ、1,118円まで買われて上場来高値を更新しました。始値とほぼ同じ976円を安値に、あとはほぼ一本調子で上値を切り上げ、1,107円と高値近辺で引けています。主力の半導体株が利益確定に押される一方でこれだけ逆行高となったことは、業績の裏付けというより、テーマに沿った短期資金が薄い板に集中した投機的な動きと見るのが自然です。
ココに注目!: RSI14は84前後、25日線乖離率は+46%、株価はボリンジャーバンド+3σをも上回る極度の過熱状態にあります。平均値幅率も5%を超えており、低流動性ゆえに一日の値幅が荒く、上下どちらにも振れやすい点に注意が必要です。ここからの追随は短期過熱を承知のうえでの深追いになりやすく、より無理のない関与を考えるなら、乖離が5日線の910円付近や+2σの960円付近まで縮んでくる場面を待ちたいところです。25日線は750円台と現値から3割も下に離れており、そこまで戻すとすれば押し目ではなく上昇トレンド自体の調整入りを意味します。6月19日の値下がりから切り返した880円前後を終値で割り込めば、短期モメンタムはいったん途切れたと見るのが妥当です。ただし、いずれの下値目途も現在値からは10%以上離れているため、高値圏を維持できるか、25日線乖離がある程度解消するまで様子見かデイトレードに徹するのが無難かもしれません。
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気になる上場来高値間近銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
高島屋(8233)
目立つ派手さはないものの、相場全体が大きく崩れた一日に小幅ながらプラスを確保し、ザラ場では2,410円まで買い進まれました。終値2,368円は上場来高値2,479円まであと5%弱、ザラ場では3%程度の距離まで迫っており、節目が意識される位置に着実に近づいています。百貨店という内需の代表格として、半導体・AI関連の急落に巻き込まれにくい性質が、リスク回避の地合いのなかで資金の逃げ場として働いた形です。今月半ばに大手証券が投資判断を引き上げたと伝わって以降の堅調な歩みが、本日も途切れずに続きました。
ココに注目!:移動平均線は5日線から200日線まできれいに上から並ぶパーフェクトオーダーで、一目均衡表も三役好転と、トレンドの形そのものは良好です。一方でRSI14は80を超えており、短期的な過熱には目を配っておきたいところです。ボリンジャーバンドの帯域は拡張を続けており、上値追いの勢いは保たれています。押し目の目安としては、まず5日線が位置する2,300円付近、調整がもう一段進むなら+1σの2,200円付近が意識されます。25日線は2,070円付近とやや距離があり、ここは下値の最終的なメドという位置づけです。5日線を終値で割り込んで戻せないようなら、過熱解消の調整が深まるサインとして見ておきたいところです。
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