本日の相場概況
本日の上場来高値更新銘柄数は63銘柄でした。
先週末の米国市場は3指数がそろって上昇しました。NYダウは+0.28%の54,036.93ドル、S&P500は+0.62%の7,757.64、NASDAQ100は+1.19%の29,722.30です。この流れを受けた東京市場は、日経平均が65,905円で始まり、その後の安値も始値を60円ほど下回る65,848円にとどめて水準を切り上げ、67,006円まで上値を伸ばしました。終値は1,363円高の66,970円、上昇率は+2.08%です。5日につけた66,300円という終値を上回り、6日と7日の下げを一日で取り戻しました。
ただし中身は指数ほどの全面高ではありません。TOPIXは25.68ポイント高の4,100.61と4,100ポイント台に乗せましたが、上昇率は+0.63%にとどまります。東証プライムの値上がりは916銘柄で全体の58.9%、値下がりは603銘柄、値下がり率は38.8%です。日経平均が2%を超えて上げながら、実際に上昇したのは6割弱の銘柄でした。グロース250は13.08ポイント高の737.17と+1.81%で、中小型にも買いは入っています。6日と7日は指数と個別の方向が逆を向いていましたが、本日は方向こそそろったものの、日経平均の伸びだけが突出する形になりました。
その理由は売買代金にも表れています。9兆1,904億円と、前日の10兆8,960億円から1兆7,000億円あまり減りました。商いが細るなかで指数だけが2%上げた計算になります。押し上げたのは値嵩の大型株です。時価総額22.50兆円のリクルートホールディングスは、7日の取引終了後に通期の最終利益予想を大きく引き上げ、本日は+22.79%と急騰して上場来高値を更新しました。
上場来高値を更新したのは63銘柄で、7日の49銘柄から増え、6日の60銘柄も上回っています。最多は卸売業の18銘柄です。レスターが+15.97%、シンデン・ハイテックスが+15.82%、ダイトロンが+6.03%、日本紙パルプ商事が+5.90%、山善が+4.86%と並び、7月31日から続く商社系への物色は本日さらに厚みを増しました。次いで化学が8銘柄で、セントラル硝子が+7.94%、日本特殊塗料が+7.08%、日本触媒が+6.01%です。
顔ぶれで目を引くのは、6日に13銘柄で最多となり、7日も8銘柄と上位を占めていた銀行業が、本日は1銘柄も入っていない点です。地方銀行に集まっていた資金は、卸売と化学へ移りました。電気機器5銘柄のうち大同信号が+16.32%、京三製作所が+7.58%、日本信号が+0.64%と、鉄道信号を手掛ける3社がそろって高値を更新したのも本日の特徴です。
規模の面では時価総額1兆円を超える銘柄が7社並びました。リクルートホールディングスのほか、大塚ホールディングス、ブリヂストン、東レ、ヤマハ発動機、ゼンショーホールディングス、NIPPON EXPRESSホールディングスで、大型株が高値更新に加わる流れは7日から続いています。上昇率では共和コーポレーションが+23.79%で最も高く、先のリクルートホールディングスに次いでセイコーグループの+16.36%、大同信号、レスターが続きました。もっとも全員が報われたわけではなく、GSIクレオスは-4.69%、日本トランスシティは-3.17%、大塚ホールディングスは-1.14%と、高値をつけたあとに売られた銘柄も混じっています。
気になる上場来高値更新銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
不二製油(2607)
7日の取引終了後に第1四半期決算が開示され、最終利益が前年同期から大きく伸びて着地しました。市場の事前予想も上回る内容で、本日は4,526円で寄り付き、6%を超える窓を開けています。寄り付き直後こそ4,403円まで押される場面がありましたが、そこからは水準を切り上げ、後場に入って4,591円まで買われて上場来高値を更新しました。終値は4,457円、前日比+8.55%。高値からは130円あまり押しての引けです。出来高は25日平均の3倍台に膨らみました。上場来高値の更新は2月5日以来、およそ半年ぶりになります。
ここに注目!: ボリンジャーバンドの±1σ幅は5日前の1.4倍へ広がりましたが、帯そのものの位置は5日前比でまだほとんど動いていません。株価だけが一日で飛び出し、価格帯の切り上がりはこれから追いつく段階です。株価は4,430円付近の+3σを上回って引けており、移動平均線はパーフェクトオーダー、一目均衡表も三役好転を保っています。上昇の土台そのものは整った状態です。安値の推移も裏づけになります。5日の3,782円を底に、3,903円、3,985円、4,403円と3営業日続けて切り上がっており、この切り上がりが途切れないかどうかが、上昇が続くかを測る最初の手掛かりになります。ただし上場来高値の更新はこの1年で5回、直前の更新も半年前で、何十回と塗り替えてきた常連とは意味が違います。上値の重さを跳ね返したばかりで、更新を続けられるかどうかの実績はこれから積み上がる段階です。RSI14は70ちょうどと数字の上では過熱の入り口にありますが、帯が広がり、普段の3倍を超える商いを伴っているうちは、この水準だけで腰折れを見込む段階ではありません。日々の確認点は、終値で4,290円付近の+2σを保てるかどうかです。下値では本日開けた窓の下限にあたる4,135円が目安になり、ここまで戻せば窓埋めは完了します。現値からは7%ほど下にあたり、終値で割り込むようだと決算を評価した買いは一巡したと見る場面です。信用は貸借倍率が1倍台とほぼ均衡し、買残は出来高25日平均の0.2日分と軽く、需給が上値の重しになる状態ではありません。平均値幅率も3%台で、値動きが極端に荒い銘柄ではありません。
セントラル硝子(4044)
この銘柄が前回上場来高値を更新したのは2004年6月28日です。22年という空白を、本日一日で埋めました。前場は4,300円台前半での小動きが続き、値動きらしい値動きはありません。空気が変わったのは午後1時です。第1四半期決算と同時に、上期と通期の業績予想の引き上げが開示されると株価は一気に買い上げられ、4,790円まで駆け上がりました。半導体向け特殊ガスの販売価格の適正化が寄与したもので、上期の経常利益の見通しが大幅に増額されています。この30分間だけで35万株を超える商いが集中しました。終値は4,620円、前日比+7.94%。高値からは170円押しましたが、始値を275円上回る大陽線です。出来高は25日平均の6倍台に達しました。
ここに注目!: この銘柄の強みは、材料が出る前から下値を固めてきた点にあります。7月31日の3,980円を底に、6営業日続けて安値が切り上がっており、本日の急伸はその延長線上にあります。移動平均線は5日線、25日線、75日線、200日線が上から順に並ぶパーフェクトオーダーで、この並びと押し安値の切り上がりが途切れないうちは、上昇の流れは保たれています。株価は4,560円付近の+3σを上回って引けました。もっともボリンジャーバンドの±1σ幅は5日前とほぼ同じで、帯の位置も5日前比で横ばいのままです。上昇の速度がここから増すかどうかは、帯が切り上がりに転じるかどうかで測れます。一目均衡表は雲の上にありますが、転換線と基準線が4,385円で同じ水準に並び、三役好転はまだ成立していません。ここが好転してくれば、腰の据わった上昇への移行が期待できます。上場来高値の更新はこの1年で本日が初めてで、22年分の上値の重さを跳ね返したばかりです。更新を重ねてきた銘柄と比べれば、実績の厚みはこれからという段階になります。上方は2004年以来の水準ですから、戻り売りの出やすい価格帯は乏しい状態です。下値では4,280〜4,320円のゾーンが最初の目安になります。本日の安値とボリンジャーバンドの+1σが重なる価格帯で、材料が出る直前にも一度この水準まで押してから切り返しました。終値で割り込むようだと、業績予想の引き上げを評価した買いはいったん途切れたことになります。信用は貸借倍率が3倍台と買残に傾いていますが、買残は出来高25日平均の0.4日分にとどまり、上値の重しになる規模ではありません。RSI14は70前後、平均値幅率も3%台で、数字の面で張り詰めた様子はありません。
日本特殊塗料(4619)
7日の午後2時に第1四半期決算が開示され、経常利益が前年同期を大きく上回って着地しました。ところがその日の株価は、2,599円まで買われたあと2,529円まで押し戻されて終えています。材料が値段に反映されたのは週明けの本日でした。2,596円で始まり、寄り付き直後に2,566円まで下げただけで、あとは一日を通じてじりじりと水準を切り上げ、大引け間際に2,719円まで買われて上場来高値を更新しています。終値は2,708円と、ほぼ高値引けです。前日比+7.08%、出来高は25日平均の2倍台まで膨らんでいます。上場来高値の更新は2018年9月以来になります。
ここに注目!: 値動きは派手ではありませんが、上昇の速度という点では本日が最も強い一日でした。ボリンジャーバンドの±1σ幅は5日前の1.5倍へ広がり、帯の位置も5日前比で+1%台の切り上がりです。株価だけでなく価格帯そのものが持ち上がっており、株価は2,660円付近の+3σを上回って引けました。移動平均線はパーフェクトオーダー、一目均衡表も雲の上で三役好転が成立しています。この2つがそろっているうちは、上昇の土台は保たれています。平均値幅率は2%を下回っており、日々の値幅が小さいまま高値を更新している点はこの銘柄の性格をよく表しています。急騰型ではないぶん、押し安値の切り上がりが素直に効く展開です。RSI14は79前後と高い数字ですが、帯が切り上がり、商いも普段の2倍を超えているうちは、崩れの兆しは見当たりません。気になるのは需給のほうです。信用買残は出来高25日平均の5.4日分にあたり、買い方の持ち高としては重い部類に入ります。上昇の過程でこの買残が減っていくかどうかが、一つの見どころになります。毎日の値動きで見ておきたいのは、終値で2,590円付近の+2σを保てるかどうかです。ここを割り込んでも、その下には基準線とボリンジャーバンドの+1σが並ぶ2,520〜2,540円のゾーンがあり、まずはここが支えとして働くかが見どころになります。そこも抜けると、下は7日の安値2,473円まで目立った節目がありません。現値からは8%ほど下にあたり、そこまで下げる展開になれば決算を受けた上昇そのものを見直す場面です。
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気になる上場来高値間近銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
ADEKA(4401)
急騰の翌営業日は、方向感を探る一日になりました。7日の午後1時に第1四半期決算が開示され、通期の経常利益予想の引き上げと配当計画の増額が同時に示されると株価は急伸し、その日のうちに14%を超える上昇となっています。本日はその流れを引き継いで4,826円で寄り付き、前場のうちに4,913円まで買われました。もっとも上値を買えたのはそこまでで、午後に入ると4,661円まで押し戻されています。引けにかけては買い戻され、終値は4,759円、前日比+1.15%。上下にヒゲを伸ばした実体の小さい陰線で、始値を67円下回りました。出来高は25日平均の2倍台です。上場来高値5,104円までは終値で7%あまりの距離ですが、ザラ場では4%を切るところまで迫る場面がありました。
ここに注目!: 上昇の速度そのものは落ちていません。ボリンジャーバンドの±1σ幅は5日前の1.7倍へ広がり、帯の位置も切り上がりを続けています。株価は4,560円付近の+2σを上回った水準にあり、移動平均線は5日線から200日線まで上から順に並ぶパーフェクトオーダーです。この並びが続いているかどうかが、上昇が息切れしていないかを見るうえで最も分かりやすい目印です。もう一つ押さえておきたいのが更新の実績です。この1年で上場来高値の更新を39回重ねており、高値圏での値動きには慣れがあります。数年ぶりに上値の重さを跳ね返したばかりの銘柄とは、この点で意味が違います。一方で一目均衡表は、雲の上にありながら転換線と基準線が4,330円付近で同じ水準に並び、三役好転はまだ成立していません。ここが好転してくれば、上昇の土台はもう一段固まります。RSI14は73前後、25日線乖離率は+15%台まで拡大していますが、帯が広がり、押し安値も7日の4,102円から4,661円へ切り上がっているうちは、数字の高さだけで腰折れを見込む段階ではありません。ただし本日の4,913円から上には、5,104円をつけたときの値動きが残っており、戻り売りの出やすい価格帯に入ってきています。上値が重くなりやすい場所である点は頭に置いておきたいところです。下値では4,560円付近の+2σが最初の目安で、終値で割り込むようだと上方修正を受けた上昇はいったん足踏みに入ります。さらに下、5日線とボリンジャーバンドの+1σ、転換線と基準線が集まる4,330円付近まで戻す展開になれば、7日の急伸そのものを見直す水準です。信用は貸借倍率が25倍台と買残に大きく傾いていますが、買残は出来高25日平均の0.7日分と軽く、整理に時間のかかる規模ではありません。平均値幅率は3%台です。
バンダイナムコホールディングス(7832)
帯そのものが5日前比で+5%も切り上がりました。ボリンジャーバンドの中心線がこの速度で持ち上がる銘柄は多くありません。6日の前場に第1四半期決算が開示され、上期の経常利益が一転して増益となる見通しへ引き上げられると、定番タイトルの好調が評価されて後場から買いが集中しました。7日は窓を開けて水準を切り上げ、本日はその3営業日目にあたります。5,298円で始まったあと5,518円まで買われましたが、後場は5,410〜5,470円の狭い値幅での推移が続き、終値は5,429円、前日比+0.57%。上場来高値5,729円までは5%あまりというところまで来ています。出来高は25日平均を上回ってはいるものの、急伸した2営業日と比べれば落ち着きました。
ここに注目!: 上昇の勢いという点では、帯の位置変化がすべてを物語ります。±1σ幅も5日前の1.5倍へ拡張しており、価格帯そのものが速いテンポで切り上がっている状態です。一目均衡表は雲の上で三役好転が成立し、押し安値も7日の5,132円から本日の5,233円へ切り上がりました。三役好転と安値の切り上がりがそろっている状態は、上昇がまだ続いていることの裏づけになります。もっとも移動平均線の並びは混在で、75日線は3,930円付近と200日線をなお下回ったままです。株価が高値圏にあっても、長期のトレンド転換までは確認しきれていない段階といえます。RSI14は80を超え、25日線乖離率も+24%台に達していますが、株価が+2σより上を歩き、帯が切り上がりを続けているあいだは、この数字自体が上昇の否定にはなりません。注意したいのは値動きの荒さのほうで、平均値幅率は4%台まで上がっています。日々の値幅が大きい状態はしばらく続きそうです。終値で5,190円付近の+2σを維持できるかどうかが、目先の見どころです。ここを割り込むと、次の支えは7日に開けた窓の下限にあたる4,925円まで下がります。現値からは9%ほど下にあたり、そこまで戻る展開は短期の押しではなく、決算を織り込んだ動きそのものの巻き戻しにあたります。需給面では貸借倍率が4倍台、買残は出来高25日平均の0.1日分と極めて軽く、上値を追ううえで重しになる規模ではありません。
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