本日の相場概況
30日の米国市場は、NYダウが572.25ドル安の51,770.31ドルで-1.09%、S&P500が140.32ポイント安の7,580.07で-1.82%、NASDAQ100が1,017.66ポイント安の28,384.85で-3.46%と、3指数がそろって大きく下げました。インテルの業績見通しとアマゾン・ドット・コムの決算を受けてAI投資の採算への警戒が強まり、半導体株が売られています。週明けの東京市場もこの流れを引き継ぎ、日経平均は前週末終値より318円安い62,972円で始まると、62,712円まで下げて63,000円を割り込みました。その後は好決算を発表した半導体製造装置株に買いが入り、前場に一時プラス圏へ浮上しています。後場も押し目買いで再び上げに転じ、13時30分ごろに63,615円をつけましたが、引けにかけては売りに押され、終値は208円安の63,081円、-0.33%と続落でした。東京エレクトロンとアドバンテストの2銘柄で約445円を押し上げた一方、キオクシアホールディングスとリクルートホールディングスの2銘柄で約275円を押し下げています。NASDAQ100が3%を超えて下げた割に日経平均の下げは小さく、半導体株のなかでも決算を手掛かりにした選別が指数を支えました。
ただ、市場全体の地合いは日経平均の数字ほど穏やかではありません。TOPIXは34.79ポイント安の3,930.28、-0.88%と、下落率は日経平均の2倍を超えました。東証プライムの値下がりは1,011銘柄と全体の65%に達し、値上がりの505銘柄のほぼ2倍です。業種別ではガラス・土石製品、食料品、電気・ガス業が上げた一方、倉庫・運輸関連業、サービス業、精密機器が下げました。売買代金は7兆6,403億円で、30日の8兆4,659億円から8,000億円あまり減っています。グロース250も6.83ポイント安の773.70、-0.88%と3日続落でした。日本時間4日に開票が始まる米国の中間選挙を控え、戻り待ちの売りが上値を抑えたとの見方も出ています。
上場来高値を更新したのは16銘柄で、30日の29銘柄から減りました。上げて引けたのは9銘柄、下げたのは7銘柄です。最も多いのは小売業の4銘柄で、すべて外食です。サガミホールディングス(+1.79%)、吉野家ホールディングス(+0.75%)、日本マクドナルドホールディングス(+0.23%)が小幅に上げ、SRSホールディングス(-0.88%)は下げて引けました。30日に7銘柄を数えた外食の更新は本日も続きましたが、上げ幅は1%台までにとどまっています。食料品は宝ホールディングス(+11.27%)、石井食品(+2.39%)、昭和産業(-0.61%)の3銘柄です。情報・通信業の3銘柄では、ビジネスブレイン太田昭和(+14.61%)が大きく上げ、オービックビジネスコンサルタント(+1.58%)も続いた一方、オービック(-1.14%)は下げました。卸売業では決算を受けた丸文(+22.47%)がストップ高まで買われています。時価総額1兆円を超えるのはオービックと日本マクドナルドホールディングスの2銘柄、1,000億円以上は9銘柄で、残る7銘柄は1,000億円未満でした。指数を支えた半導体製造装置の主力株は一覧に入っておらず、上場来高値の更新は外食・食品と、決算を材料にした個別株に散らばりました。
気になる上場来高値更新銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
宝ホールディングス(2531)
2000年3月2日に記録した上場来高値3,260円を、26年8か月ぶりに上回りました。2,862円で始まった株価は10時台に買いが膨らんで3,200円台に乗せ、後場の13時半からの30分間に3,270円まで上値を伸ばしています。終値は317円高の3,129円、+11.27%の大陽線ですが、高値からは141円押し戻され、終値では3,260円に届いていません。出来高は25日平均の1.4倍でした。前回取り上げた10月16日は、香港の投資ファンドの大量保有報告書を手掛かりに3,235円まで買われながら、上場来高値には届かなかった日です。その後の23日の取引終了後には、遅れていた第1四半期決算とあわせて上期の業績予想の上方修正を発表し、米国子会社の会計処理の調査では意図的な不適切会計は確認されなかったとしています。大株主の米国の投資ファンドは取締役の入れ替えを求めて臨時株主総会の招集を請求しており、会社は27日に総会のための基準日を設定しました。
ここに注目!:前回は、終値で3,260円を上抜ければ上場来高値の更新が確定し、当時開けた窓の下限2,740円を終値で割り込めば急伸はいったん崩れると見ていました。後者は23日に終値2,693.5円で現実となり、急伸の流れはそこで途切れています。そこから安値は28日の2,665円を底に、本日の2,830円まで3営業日続けて切り上がりました。前者の条件は、高値が10円上回っただけで終値では満たしていません。直近1年の更新は本日の1回だけで、長い空白を経て節目に手をかけたばかりの段階です。終値は+2σの3,060円付近を上回る位置で引けており、押し戻された日としては高値圏で持ちこたえています。帯の中心線は5日前比で+2%台の切り上がり、±1σ幅はほぼ横ばいで、価格帯ごと水準を上げています。移動平均線はパーフェクトオーダー、一目均衡表は三役好転です。
信用残は売残が買残を大きく上回る売り長の形で、買残は出来高25日平均の0.1日分とごく軽い状態です。平均値幅率は6%台と高く、23日や本日のように1日で300円を超える値幅が出る日もあります。上昇が続くとみられるのは、終値で+2σを保ち、安値の切り上がりが続く場合で、3,260円を終値で上抜ければ更新を終値でも確かめたことになります。30日の高値2,877円と+1σが重なる2,880円前後を終値で割り込めば本日の上げはいったん失速、23日から28日に下げ止まった2,650〜2,720円のゾーンまで下げる場合は、直近の上昇を見直す水準です。11月10日に決算発表を控えるほか、臨時株主総会をめぐる動きしだいで値動きの前提そのものが変わりうる点も頭に置いておきたいところです。
ハリマ化成グループ(4410)
前回取り上げた30日は、13時に発表した決算で通期の業績予想を減益から一転して増益へ引き上げ、ストップ高の1,355円まで買われた日でした。週明けの本日もその値段で始まると、9時台のうちに1,405円まで上値を伸ばし、2019年10月30日につけた上場来高値1,366円を7年ぶりに上回りました。値下がり銘柄が3分の2近くに上った日に、寄り付きから買いが先行した形です。商いは寄り付きからの30分に集中し、出来高は25日平均の5倍を超えています。ただ高値で買いは続かず、後場には1,289円まで売られ、終値は36円安の1,319円、-2.66%でした。長い上ヒゲを残した陰線で、終値は更新前の上場来高値を下回っています。
ここに注目!:前回は、1,366円を終値で上抜ければ上場来高値の更新が確定し、終値で+2σを保つあいだは接近が続くと見ていました。本日はザラ場で1,366円を上回ったものの終値では届かず、確定の条件は持ち越しです。一方、終値は+2σと+3σのあいだにあり、押し戻されたとはいえ帯の上側で持ちこたえており、もう一方の条件は保たれています。直近1年の更新は本日の1回で、7年ぶりに上場来高値の更新を果たしたばかりの段階です。±1σ幅は5日前の2倍に広がった一方、帯の中心線は5日前比でほとんど動いていません。30日の急伸で価格が帯の外へ飛び出した段階で、価格帯そのものの切り上がりはこれから確かめることになります。移動平均線はパーフェクトオーダーで、一目均衡表は前回と同じく転換線と基準線が同じ値段に並び、三役好転は成立していません。高値から終値までの押しは86円で、30日の上げ幅300円の3割弱にとどまります。RSI14は71前後、25日線乖離率は+18%台と過熱の数字は高めで、本日の長い上ヒゲは上場来高値の水準で売りが出た兆しとして受け止めておく必要があります。
信用買残は出来高25日平均の1日分程度で、重い水準ではありません。上昇が続くとみられるのは、終値で+2σを保ち、1,366円を上抜ける場面で商いが再び膨らむ場合です。本日の安値1,289円と+2σが並ぶ1,270〜1,290円のゾーンが最初の下値の目安で、ここを終値で割り込めば更新の勢いはいったん途切れます。+1σと転換線・基準線が集まる1,190〜1,210円まで下げれば30日からの上げの半分以上を失い、25日線・75日線・雲の上端が集まる1,100〜1,115円は、決算への評価そのものが見直される水準です。平均値幅率は4%台で、普段の商いが細い銘柄が急騰した直後でもあり、値幅が荒くなりやすい点には注意が要ります。
丸文(7537)
30日の取引終了後に業績予想と配当予想の上方修正を発表し、週明けの本日はストップ高まで買われました。上期の業績が計画を大きく上回ったことが評価されたとみられます。買い気配から窓を開けて2,124円で始まり、寄り付き後に2,058円まで押す場面を経て、10時台に制限値幅の上限2,180円に達すると、そのまま引けています。+22.47%の高値引けで、10月14日につけた上場来高値2,007円を大きく上回りました。決算発表を前にした30日は、半導体株安のなかで1,780円の安値引けまで売られており、その下げを1日で取り返した形です。出来高は25日平均の3倍を超えました。
ここに注目!:前回取り上げた10月1日は、2006年1月の上場来高値1,949円へ迫っていた段階で、9月28日の安値と25日線が重なる1,810〜1,840円のゾーンまで下げれば見立ては仕切り直しと書いていました。その後は10月14日までに上場来高値を2,007円へ切り上げたものの、30日には終値1,780円でこのゾーンを割り込んでいます。本日はいったん崩れた流れを決算で一気に取り返した動きで、直近1年の更新は本日で4回目です。終値は+3σの2,130円付近を上抜け、±1σ幅は5日前の1.6倍に広がりました。ただ帯の中心線は5日前比でほとんど動いておらず、価格が帯の外へ飛び出した段階で、価格帯そのものの切り上がりはこれから確かめることになります。移動平均線はパーフェクトオーダーで、一目均衡表は転換線と基準線が同じ1,980円付近に並び、前回取り上げた時点で成立していた三役好転は崩れたままです。RSI14は68前後、25日線乖離率は+13%台と、ストップ高の日としては過熱の数字は極端ではありません。
信用残は貸借倍率が1倍台とほぼ均衡し、買残は出来高25日平均の0.6日分と軽い状態です。本日開けた窓は30日の高値1,894円から本日の安値2,058円までの164円幅で、その内側に10月14日の上場来高値2,007円が隠れています。上昇が続くとみられるのは、終値で+2σの2,060円付近を保ち、帯の中心線が切り上がりに転じる場合です。押した場面では、2,007円から+2σの2,060円にかけての価格帯で下げ止まるかが見どころです。窓の下限は1,894円で、そこを終値で割り込む展開になれば、窓を埋めたうえでさらに下押しする動きとなり、決算を受けた上げは仕切り直しです。平均値幅率は4%台で、ストップ高の直後は値幅が荒くなりやすい点にも注意が要ります。
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気になる上場来高値間近銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
サッポロホールディングス(2501)
大株主である海外の投資ファンドが同社の非公開化に向けて動いていると月刊誌が報じ、これに反応した買いが集まったと伝わっています。窓を開けて2,058.5円で始まり、前場の11時台に2,155円まで上値を伸ばしました。後場はこの高値を超えられないまま推移し、終値は2,120円、+7.72%です。出来高は25日平均の1.9倍に膨らみ、日経平均の押し上げ寄与でも上位に入りました。10月23日に2,105.5円まで戻したあと、28日には1,881円の安値引けまで売られていた株価が、本日の終値でその戻り高値を上回っています。日経平均が続落した日に+7%台の逆行高です。
ここに注目!:直近1年に10回の更新を重ねてきた常連ですが、最後に上場来高値を更新したのは7月30日で、そこから3か月あまり止まっています。本日は7月30日につけた上場来高値まで、終値であと4%弱に迫りました。28日以降、安値は3営業日続けて切り上がっています。終値は+2σの2,080円付近を上回り、帯の中心線は5日前比で+1%台の切り上がり、±1σ幅はほぼ横ばいで、帯は幅を保ったまま水準を上げています。一目均衡表は三役好転が成立しています。一方、移動平均線は25日線が75日線をわずかに下回ったままで、25日線がこれを上抜けてくれば上昇の土台が一段整います。RSI14は66前後と過熱感は強くなく、平均値幅率も3%台と値動きは落ち着いた部類です。報道を受けた買いが一巡したあと、上場来高値を前にどこまで商いが続くかが勢いを測る材料になります。
信用残は売残が買残を上回る売り長の形で、買残は出来高25日平均の0.2日分とごく軽く、上場来高値へ迫る場面で売り方の買い戻しが加わる余地を残しています。本日開けた窓は1,972.5円から2,023円までの50.5円幅です。上場来高値への接近が続くとみられるのは、終値で+2σを保ち、帯の中心線の切り上がりが続く場合です。窓の下限1,972.5円に5日線と+1σが並ぶ1,970〜2,000円のゾーンが最初の下値の目安で、28日の安値1,881円まで下げる場合は直近の戻りがまるごと失われます。ただ、非公開化の動きは会社が公表した話ではなく、報道の真偽やその後の展開しだいで、値動きの前提そのものが変わりうる点は頭に置いておく必要があります。
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