本日の相場概況
16日の米国市場は、NASDAQ100が748.05ポイント安の29,187.55で-2.50%、S&P500が84.62ポイント安の7,659.44で-1.09%、NYダウが175.28ドル安の52,002.41ドルで-0.34%と、3指数がそろって下げました。コアウィーブの債務問題をきっかけにAI投資への不安が再び強まり、フィラデルフィア半導体株指数は3.8%下落しています。イランによる商船への攻撃が激しさを増し、原油価格が一段と上がったことも重荷でした。週明けの東京市場はこの流れを受けて半導体株から売られ、日経平均は64,819円で始まると、一時63,831円まで下げて64,000円を割り込みました。そこから値頃感による買いと先物の買い戻しが入って下げ幅を縮め、大引け前には65,000円台を回復する場面もありました。終値は407円安の64,916円、-0.62%と反落です。東京エレクトロンとファーストリテイリングの2銘柄で約281円を押し下げています。
TOPIXは1.48ポイント高の4,067.48、+0.04%と小幅ながら上げ、日経平均ほどは崩れていません。一方でグロース250は12.27ポイント安の766.91、-1.57%と日経平均を上回る下げで、東証プライムの値下がりも873銘柄と全体の56.2%を占めました。値上がりは621銘柄にとどまっています。業種別では鉱業、海運業、石油・石炭製品が上昇率の上位に並び、原油高を手掛かりにした買いが入っています。下落率の上位は非鉄金属、電気機器、繊維製品でした。売買代金は6兆7,835億円と、16日の7兆6,686億円から8,800億円あまり減っています。半導体株の急落を押し目買いが受け止めたものの、商いは細り、買われる業種と売られる業種がはっきり分かれた一日でした。
上場来高値を更新したのは31銘柄と、16日の43銘柄から減りました。業種で最も多いのは情報・通信業の6銘柄で、テリロジーホールディングスが+20.00%と4営業日で3度目のストップ高をつけ、グローバルセキュリティエキスパートも+1.22%とセキュリティ関連が続きます。卸売業と小売業は5銘柄ずつで、小売業のうちSRSホールディングス(+5.48%)、丸千代山岡家(+4.01%)、ゼンショーホールディングス(+3.34%)、吉野家ホールディングス(+3.06%)の4銘柄は外食です。16日も外食は4銘柄が並びましたが、前日比は1%に届いていませんでした。先週末に首相が外食業界への需要喚起策を検討する意向を示したと伝わり、外食株に買いが広がったとみられます。サービス業ではベイカレント(+5.35%)、ムービン・ストラテジック・キャリア(+4.40%)、ノースサンド(+3.96%)と、コンサルティングに関わる3銘柄がそろって上げました。時価総額1兆円を超えるのは日本たばこ産業、ゼンショーホールディングス、ベイカレントの3銘柄、1,000億円以上はこれを含めて17銘柄で、下げて引けたのはMORESCOの-1.61%など10銘柄でした。一覧に半導体関連の銘柄は1つもなく、外食、セキュリティ、コンサルティングといった内需寄りの銘柄群が更新の中心でした。
気になる上場来高値更新銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
ベイカレント(6532)
15日の取引終了後に発表した中間決算が好感され、16日にストップ高で上場来高値を更新した流れが本日も続きました。決算では営業利益が市場の想定を上回り、同時に公表した新しい中期経営計画と長期計画が、売上高の高い伸びに加えて利益率の一段の引き上げを示したとして評価されています。16日には国内大手証券と欧州系大手証券がそろって目標株価を引き上げていました。週明けの本日は買い気配で始まり、11,095円で寄り付いたあと11,125円まで上場来高値を更新しています。そこから最初の30分間に10,375円まで売られましたが、その後は持ち直し、終値は545円高の10,740円、+5.35%でした。下ヒゲが実体より長い陰線で、出来高は25日平均の3.32倍です。日経平均への寄与はリクルートホールディングスに次ぐ2番目のプラスでした。
ここに注目!: 10月9日に上場来高値更新間近として取り上げた際は、+2σと8日の高値が重なる8,410〜8,490円のゾーンを終値で保つことを条件に挙げ、昨年10月6日の上場来高値9,075円を終値で上抜ければ更新が確定すると書いていました。その後の終値は13日の8,586円が最も低く、ゾーンを保ったまま15日の決算を迎えています。前回は、昨年は高値をつけた直後に中間決算を受けて売られた経緯にも触れていましたが、今年の中間決算は逆に買われ、16日は9,075円を一気に飛び越えて10,195円で引けました。上昇の速度ははっきり上がっています。帯の中心線は5日前比で+4%台と、前回のわずかな切り上がりから加速し、±1σ幅は5日前の2.4倍に広がりました。ザラ場の上場来高値から押し戻された本日も、終値は+3σの10,620円付近を上回っています。移動平均線はパーフェクトオーダー、一目均衡表も三役好転が続き、直近1年の上場来高値の更新3回のうち2回が16日と本日です。RSI14は85前後、25日線乖離率は+32%台と過熱の数字は大きいものの、本日は売られたあとに持ち直して長い下ヒゲを残しており、上値を抑えられる形は出ていません。崩れの兆しはまだ見えませんが、寄り付きから30分で700円以上動いたように、値幅は大きくなっています。
信用買残は出来高25日平均の0.2日分、貸借倍率も1倍台と、需給の重さは見当たりません。上昇が続くとみられるのは、16日の高値で本日開けた窓の下限でもある10,195円を終値で保つあいだです。この値段は窓埋め完了となる下値で、+2σの9,790円付近を終値で割り込めば、決算後の上放れはいったん仕切り直しとなります。16日の大きな窓の内側には、1年にわたって上値の節目だった9,075円が残っており、そこまで下げる場合は決算を受けた上昇そのものを見直す水準です。
テリロジーホールディングス(5133)
本日も制限値幅の上限まで買われ、14日から4営業日連続で上場来高値を更新しました。ストップ高で引けたのは14日、16日に続いて3度目です。前週末の終値500円から窓を開けて540円で寄り付くと、最初の30分間で600円のストップ高に達しました。10時台に578円まで押す場面を挟んで再び上限へ戻り、そのまま張り付いて引けています。ストップ高に届かなかった15日も、ザラ場では497円まで上げて上場来高値を更新していました。本日は下ヒゲのごく短い大陽線で、出来高は25日平均の1.83倍でした。14日に官公庁からの受注状況を開示して買いを集めて以降、個人情報の漏えいなどサイバー攻撃の被害が相次ぐなかで、セキュリティ関連株への物色が続いています。
ここに注目!: 14日に取り上げた際は、8日の高値423円と旧上場来高値438円が並ぶ420〜440円の価格帯を、今度は下値として終値で保つことを上昇が続く条件に挙げ、5日線の390円付近を終値で割り込めば仕切り直しとしていました。翌15日は408円まで下げましたが終値は420円と価格帯の下端で踏みとどまり、16日と本日のストップ高につながっています。前回「75日線はまだ200日線の下」とした並びは変わっていませんが、わずかだった25日線と200日線の差は広がりました。上昇の速度はさらに上がっています。帯の中心線は5日前比で+10%台と、前回の4%台から倍以上の速さで切り上がり、±1σ幅は5日前の2.7倍です。終値は+3σの580円付近も上回りました。直近1年の上場来高値の更新4回は、すべて14日からの4営業日に収まっています。2年4か月止まっていた高値を抜けてから、一気に水準を切り上げてきた形です。その分、25日線乖離率は+72%台、5日線乖離率も+27%台に達し、RSI14は81前後です。上限に張り付いて引けた本日の足からは崩れの兆しは読み取れませんが、平均値幅率は8%台と非常に大きく、値幅が出る日には1日で1割近く動くことを前提に置く必要があります。
信用買残は出来高25日平均の0.7日分と軽い水準です。上昇が続くとみられるのは、16日の終値で本日開けた窓の下限でもある500円を、終値で保つあいだです。500円は窓埋め完了となる下値で、5日線の470円付近を終値で割り込めば急伸はいったん仕切り直しとなります。旧上場来高値438円を含む420〜440円の価格帯まで下げる場合は、今回の上昇の前提そのものを見直す水準です。25日線は350円付近と現値より4割以上も下にあり、そこまでの下げは上昇トレンド自体の調整入りを意味します。
SRSホールディングス(8163)
「和食さと」を展開する同社は、1,636円の高値引けで8月31日以来、約1か月半ぶりに上場来高値を更新しました。安値は寄り付き直後につけた1,567円で、前場のうちに1,600円台へ乗せ、後場も上値を追って85円高、+5.48%で引けています。下ヒゲの短い陽線で、出来高は25日平均の1.65倍でした。今月中旬に公表された9月の月次売上では、9月に子会社化した京樽の加入で全店売上高が大きく伸び、主力の和食さとの既存店も客単価の上昇で前年同月を上回っています。本日は外食株に広く買いが入った日でもあり、首相が外食業界への需要喚起策を検討すると伝わったことも追い風になったとみられます。
ここに注目!: 7月30日に取り上げた際は、75日線がなお200日線をわずかに下回り、優待の拡充で一気に駆け上がった若い上昇だと書いていました。現在の移動平均線はパーフェクトオーダーに並び、長期の流れも上向きに整っています。前回、材料を織り込んだ上昇の前提が崩れる水準とした1,330円は、確認できる10営業日では安値でも遠く離れています。8月31日に1,608円をつけたあと株価は押し、今月6日には1,377円まで下げていました。安値はそこから本日の1,567円まで8営業日続けて切り上がり、本日は1,608円を上抜けて高値引けです。直近1年の上場来高値の更新は7回を数える常連で、今回は1か月半の間を空けての更新になります。一方で、帯の中心線は5日前比でほとんど動いておらず、±1σ幅も5日前の1.1倍と横ばいです。8月31日の高値を上限にしてきた値動きから終値で上に抜けたばかりで、帯ごと切り上がる段階にはまだ入っていません。それだけに、出来高を伴った上抜けである点が勢いの裏付けになります。RSI14は70前後、25日線乖離率は+9%台と、過熱の数字は控えめです。一目均衡表は雲の上にありますが、転換線と基準線が同じ値に並び、三役好転は成立していません。
需給は貸借倍率が1倍を大きく割り込み、信用売残が買残の9倍あまりある売り長の形です。買残は出来高25日平均の0.2日分と軽く、売り方の買い戻しが上値を後押しする可能性があります。上昇が続くとみられるのは、旧上場来高値1,608円と+2σの1,610円付近が重なる水準を終値で保つあいだです。5日線、+1σ、16日の安値が集まる1,540〜1,550円のゾーンを終値で割り込めば本日の上抜けはいったん仕切り直しで、25日線と13日の安値が並ぶ1,460〜1,490円のゾーンまで下げる場合は、今月の上昇の前提そのものを見直す水準になります。
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気になる上場来高値間近銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
トランザクション(7818)
15日の取引終了後に発表した決算で、今期も増益で最高益の更新が続く見通しと増配の計画を示し、16日は窓を開けて+8%台の大幅高となりました。エコバッグなど環境配慮型の雑貨や販促品を手がける同社は、本日も買いが続いて6日続伸です。会社は環境配慮型の製品の提供に加え、防災製品の開発にも力を入れて売上と利益を伸ばす方針を示しています。1,349円で寄り付くと最初の30分間で1,397円まで上げ、7月14日に記録した上場来高値1,438円まで、ザラ場で3%弱に迫りました。ただその後は上値を追えず、終値は1,366円、+1.86%です。始値が当日の安値で、上ヒゲが実体を上回る長い上ヒゲの陽線でした。出来高は25日平均の1.99倍です。
ここに注目!: 6月24日に取り上げた際は、当時の上場来高値1,384円を終値で明確に上抜けることを上放れの条件に挙げていました。翌25日に1,420円まで上場来高値を更新し、7月14日には1,438円まで塗り替えています。直近1年の更新はこの2回で、最後の更新から3か月あまり、1,438円が上値の節目として残ってきました。そのあいだに調整を挟んだため、25日線は1,210円付近と75日線・200日線をなお下回っており、移動平均線の並びはそろっていません。それでも一目均衡表は三役好転が成立し、株価は雲の上にあります。日々の安値も8日の1,162円から本日の1,349円まで、6営業日続けて切り上がりました。決算後の上昇で帯の中心線は5日前比で+2%台へ切り上がり、±1σ幅も5日前の1.6倍に広がりました。終値は+3σの1,360円付近をわずかに上回り、RSI14は76前後、25日線乖離率は+12%台です。
信用買残は出来高25日平均の0.6日分と軽く、貸借倍率も1倍台とほぼ均衡しており、上場来高値の手前で需給の重さは見当たりません。気になるのは本日の長い上ヒゲです。上場来高値を前に戻り売りが出た形で、6日続伸のあとだけに、ここで上値を抑えられるかどうかは確認が要ります。上場来高値への接近が続くとみられるのは、+2σの1,310円付近を終値で保ち、16日に開けた窓を埋めずにいるあいだです。そのうえで1,438円を終値で上抜ければ、3か月ぶりの更新が確定します。5日線、転換線、雲の上端が集まる1,270〜1,285円のゾーンを終値で割り込むと決算後の上放れはいったん仕切り直しで、5日と8日の安値が並ぶ1,160円前後まで下げる場合は、上昇の前提そのものを見直す水準になります。
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