本日の相場概況
本日の上場来高値更新銘柄数は48銘柄でした。
朝方の勢いをどこまで維持できるか、という一日でした。前日の米国市場はNYダウが-0.01%、S&P500が-0.14%、NASDAQ100が-0.54%と主要3指数がそろって小幅安。それでも日本時間の朝方に米アルファベットが決算とあわせてAI投資計画を引き上げたことが伝わり、東京市場は半導体関連の買い戻しから寄り付き直後に900円超上昇、日経平均は高値67,022円と67,000円台を回復しました。ところが買いが一巡すると上値は重く、終値は前日比307円高の66,422円。始値66,421円とほぼ同じ水準まで押し戻され、日足は実体のない十字足に長い上ヒゲを伴う形となりました。ホルムズ海峡を巡る米国とイランの対立に加え、紅海でイエメンの武装組織フーシ派が海上封鎖を宣言し、サウジアラビアのタンカーを攻撃したことが本日伝わったため、原油高への警戒が戻り売りを誘った格好です。
指数の中身は見た目以上に偏っていました。TOPIXは20.75ポイント高の4,053.88と3日続伸、グロース250も2.98ポイント高の699.52とそろってプラスですが、東証プライムの値上がりは687銘柄に対し値下がりは826銘柄。指数を押し上げたのは寄与度の大きい値嵩株で、アドバンテスト1銘柄だけで日経平均を約293円押し上げています。売買代金は8兆5,663億円と前日の10兆4,377億円から2兆円近く細っており、参加者が幅広く資金を投じたというより、限られた銘柄に商いが集まった一日でした。
その一方で、実際に新高値を付けた顔ぶれははっきりしています。本日上場来高値を更新した48銘柄のうち、銀行業が25銘柄。ここに保険3銘柄、その他金融3銘柄、証券1銘柄を加えると、金融関連だけで32銘柄と全体の3分の2を占めました。時価総額42兆円の三菱UFJフィナンシャル・グループや27兆円の三井住友フィナンシャルグループといった巨艦から、京葉銀行や名古屋銀行のような地方銀行まで規模を問わず並んでおり、日銀の早期利上げ観測を背景にした買いが大型・中小型の別なく広がったことがうかがえます。東証33業種でも銀行業は上昇率2位でした。
金融以外では、原油高を映して鉱業と非鉄金属が業種別の上昇上位に入りました。高値更新組では、今期配当予想の引き上げを発表した三井松島ホールディングスが+25.76%と値を飛ばしたほか、パルプ・紙の特種東海製紙やザ・パックも顔をそろえています。半面、不動産業、食料品、小売業、医薬品といった、コスト増や金利上昇が重荷になりやすい業種は下落率の上位に並びました。半導体の買い戻しが指数の見出しをつくり、その裏側では金利と資源を軸にした循環物色が淡々と進む。21日の切り返し以降続いてきた構図が、本日も形を変えずに繰り返された一日と整理できます。
気になる上場来高値更新銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
ミマキエンジニアリング(6638)
17日の全体急落で7%を超える下げを強いられた銘柄が、わずか2営業日で下げ幅を埋め、前日に続いて上場来高値の更新へ戻ってきました。本日は前日終値を上回って始まり、寄り付き直後に2,266円まで上値を伸ばしています。ただ勢いが続いたのはそこまでで、その後は水準をじりじりと切り下げ、始値を下回る陰線で引けました。終値は前日をわずかに下回っており、高値更新の裏側で利益確定売りが着実に出ていたことを示しています。出来高は25日平均の1.7倍程度と、更新に見合う商いは伴いました。本日は特段の新規材料は見当たらず、地合いの持ち直しと需給の軽さが上値追いを支えた展開とみられます。
ココに注目!:移動平均線はパーフェクトオーダーを保ち、一目均衡表も雲の上で三役好転が成立しています。ボリンジャーバンドの帯幅は横ばいですが、帯そのものは5日前から3%超切り上がっており、上昇の途中で息を整えている状態と読めます。25日線乖離率は12%台、RSI14も66前後で、高値更新中の銘柄としてはまだ過熱と呼ぶ段階ではありません。むしろ気を配りたいのは平均値幅率が4%台に乗ってきた点で、本日のように高値を付けてから数十円単位で押し戻される展開は今後も起こりやすいとみておくべきです。信用買残は出来高25日平均の1日分に満たず、上値で滞留する重さは感じられません。押し目の目安は、5日線とボリンジャーバンドの+1σが挟む2,110〜2,150円処。ここまでの調整で下げ止まるなら上昇の枠組みは維持されますが、終値で明確に割り込むようなら短期の勢いは一服したと判断され、さらに25日線の1,960円台まで水準を落とす展開になれば、7月からの上げそのものを見直す必要が出てきます。
京葉銀行(8544)
前場は前日終値を挟んだ小動きにとどまっていましたが、後場に入ると様相が一変し、一気に2,803円まで駆け上がって上場来高値を更新しました。日銀の早期利上げ観測を背景に銀行株全体へ買いが向かった一日で、東証33業種でも銀行業は上昇率2位。同社もその流れに乗った形です。7月16日に付けた高値を、17日の急落を挟んで約1週間ぶりに塗り替えました。出来高も25日平均の1.7倍程度に膨らみ、後場の上昇はしっかりと商いを伴っています。実体の長い陽線で高値圏を保ったまま引けており、買いの勢いが大引けまで衰えなかったことがうかがえます。
ココに注目!: 終値はボリンジャーバンドの+2σをわずかに上回る位置にあり、帯域としては過熱圏に踏み込みました。ただRSI14は62前後にとどまっています。17日の急落で指標がいったん冷やされた分、日柄面には余裕が残っている状態です。25日線乖離率も8%台で、200日線とは41%超の開きがあるとはいえ、短期の過熱感そのものは限定的といえます。信用買残は出来高25日平均の2日分に満たず、貸借倍率も10倍には届かないため、買い方の重さを過度に警戒する必要は薄い需給です。押し目を考えるなら、5日線とボリンジャーバンドの+1σが重なる2,640〜2,670円処が最初の目安になります。そこを終値で割り込むと本日の後場の上昇が一時的なものだったことになり、さらに25日線の2,570円付近まで戻す展開になれば、7月からの上げ基調を仕切り直す段階に入ったと見るのが自然です。7月31日には第1四半期決算の発表を控えており、金利上昇の恩恵がどこまで数字に表れるかが次の焦点になります。
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気になる上場来高値間近銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
ブリヂストン(5108)
平均値幅率が1%台という穏やかな値動きの大型株が、7月14日以降じりじりと水準を切り上げ、上場来高値3,859円まであと3%程度のところまで近づいてきました。本日は前日終値を下回って始まったものの、前場のうちに3,767円まで買い直され、その後は上値を追わずに小幅安で引けています。日経平均が反発するなかでの小反落ではありますが、始値を上回って終えており、下値を売り込む動きは出ていません。出来高は25日平均を下回る水準にとどまり、積極的に売られたというより、ここまでの上昇を消化する時間帯に入ったという印象です。目立った材料は出ていませんが、8月7日には第2四半期決算の発表を控えています。
ココに注目!:ボリンジャーバンドの±1σ幅は5日前の1.4倍まで広がり、帯そのものも切り上がっています。上昇にボラティリティが伴い始めた状態で、+2σは3,820円付近と、上場来高値の少し手前に位置しています。RSI14は68前後まで上昇しており、70の過熱圏は目前です。もっとも注視したいのは移動平均線の並びで、5日線・25日線が上位に来ている一方、75日線はいまだ200日線を下回ったままです。株価は高値圏にあっても、長期のトレンド転換までは確認しきれていない段階といえます。需給面では貸借倍率が1倍を割り込み、売残が買残をやや上回る売り長の形。買残は出来高25日平均の1日分にも遠く及ばない軽さで、戻り売り圧力の乏しさが上値の追いやすさにつながっている可能性があります。上場来高値を狙うなら、まず7月21日に付けた3,809円を終値で上抜けられるかが最初の関門です。押し目はボリンジャーバンドの+1σが位置する3,690円付近が目安で、そこも支えきれずに25日線の3,550円付近まで戻す展開になれば、7月中旬からの上昇は仕切り直しと考えるのが妥当です。
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