本日の相場概況
本日の上場来高値更新銘柄数は38銘柄でした。
日経平均は64,565円で始まると、そのまま寄り付き近辺を安値に一度も水準を切り下げることなく上昇し、終値は2,342円高の66,300円となりました。高値は66,302円ですから、ほぼ一日の最高値で取引を終えた計算になります。上昇率は+3.66%。7月31日にザラ場でつけた65,364円という水準も、本日は終値で上回りました。背景にあるのは前日の米国市場です。NYダウは+1.71%の54,085.88ドル、S&P500は+1.79%の7,736.52、NASDAQ100は+3.32%の29,733.16と、ハイテク寄りの指数ほど上げ幅を広げており、東京市場はその流れを素直に受け止めた形です。
ここ数日と決定的に違ったのは中身でした。TOPIXは84.39ポイント高の4,046.17と、4,000ポイント台を回復しています。東証プライムの値上がりは1,019銘柄で全体の65.4%を占め、値下がりは491銘柄にとどまりました。3日は指数も中身もそろって下を向き、4日は指数だけがプラスで引けています。本日は指数の大幅高に値上がり銘柄数がきちんと追随しており、7月下旬から繰り返されてきた指数と個別の食い違いは、ひとまず解消しました。グロース250も19.59ポイント高の723.41と続伸しており、大型にも中小型にも買いが入っています。
売買代金は10兆9,236億円で、前日の10兆2,837億円から6,000億円あまり増えました。上げ幅の大きさに商いの膨らみが伴っており、様子見に回っていた資金が買いへ動いた一日でした。
上場来高値を更新したのは38銘柄で、4日の22銘柄から大きく増えています。最多は卸売業の12銘柄。マクニカホールディングスが+11.48%、長瀬産業が+9.84%、シンデン・ハイテックスが+8.78%、トーメンデバイスが+7.22%と、電子部品・半導体商社が中心という構図は7月31日から4営業日続いています。次いで機械が5銘柄で、竹内製作所、マックス、グローリー、イワキポンプが並びます。電気機器も5銘柄で、明電舎、デンヨー、EIZOが名を連ねました。
顔ぶれで目を引いたのは規模のほうです。時価総額21.19兆円のキーエンスが+5.40%、1.75兆円のヤマハ発動機が+19.46%、FOOD & LIFE COMPANIESが+4.93%、ブラザー工業が+1.54%と、1兆円を超える銘柄が4社も並んでいます。3日・4日の高値更新は決算を手掛かりにした中小型株がほとんどで、指数を動かす大型株は急落からの戻り途上にありました。本日はその大型株のほうが高値更新の側へ回っています。銀行業もおきなわフィナンシャルグループと百五銀行の2銘柄が加わりました。上昇率で見ればヤマハ発動機を筆頭に、東計電算の+17.76%、第一工業製薬の+17.60%、スズデンの+16.17%と、決算を手掛かりにした銘柄が上位を占めています。もっとも全員が報われたわけではなく、ギフトホールディングスは-2.22%、オイレス工業は-0.41%と、高値をつけたあとに売りへ押された銘柄も混じっていました。
気になる上場来高値更新銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
ヤマハ発動機(7272)
昨日は上場来高値まであと一歩の銘柄として取り上げましたが、その距離を一日で消化しました。本日は前日高値との間に9%を超える窓を開けて寄り付き、前場のうちに1,832円まで買われています。2024年7月5日以来、およそ2年ぶりの上場来高値更新です。もっとも前場は1,692円台まで押し戻される場面もあり、上下に大きく振れた時間帯でした。後場は下値を切り上げ、終値は1,805円と高値に近い位置で引けています。前日に発表された中間決算と通期見通しの引き上げが市場予想を大きく上回っていたとの評価が広がり、証券会社が強気の投資判断を据え置いたうえで評価を引き上げる動きも出ています。出来高は25日平均の4倍を超えました。
ここに注目!: ボリンジャーバンドの±1σ幅は5日前の2.8倍まで広がり、帯そのものの位置も5日前比で+3%台の切り上がりとなりました。株価が跳ねただけでなく価格帯ごと水準を上げており、上昇の速度は前日よりさらに増しています。25日平均の4倍を超える商いを伴った更新である点も、勢いの裏付けになります。ただし更新の実績という面では、この1年で初めての更新です。何十回と塗り替えてきた常連とは意味が違い、2年前の高値をようやく抜いたばかりで、上値の重さを跳ね返した実績はこれから積み上がる段階にあります。移動平均線はパーフェクトオーダー、一目均衡表も三役好転が成立しており、この並びと帯の切り上がりが続いているかぎり上昇基調は有効とみられます。RSI14は83前後、25日線乖離率は+37%台と数字は極端ですが、株価が+3σの上を歩いているあいだは、この水準そのものが上昇を否定する材料にはなりません。帯の位置が切り下がりに転じる、高値更新に商いが伴わなくなるといった崩れの兆しも、本日時点では見当たりません。下値の目安となるのは1,550〜1,560円のゾーンです。本日開けた窓の下限とボリンジャーバンドの+2σが重なる価格帯で、ここまで戻せば窓埋めとなります。現値からは1割以上も下に位置しており、終値で明確に割り込むようなら、業績を手掛かりにした買いは一巡したと見る場面になります。
レンゴー(3941)
前場は1,520円台までの小動きで、後場に入ってからはいったん1,492円まで売られました。空気が変わったのは午後1時です。第1四半期の決算が伝わり、大幅な増益で着地したうえ、上半期計画に対する進捗も想定を上回るペースであることが好感されると、そこから一気に買い上げられました。終値は1,614.5円で、これが本日の高値でもあります。後場につけた安値からは120円を超える上げ幅で、高値引けの大陽線となりました。2月27日以来、およそ5カ月ぶりの上場来高値更新です。同じ日の午前には自己株式の取得状況も開示されています。出来高は25日平均の2倍を超えました。
ここに注目!: 上場来高値の更新はこの1年で24回を数えており、更新そのものは珍しくない銘柄です。もっとも直近の更新は2月で、そこから5カ月ほど間が空きました。空白を経て再び高値を取りにいったという点で、本日の更新には節目の意味があります。移動平均線はパーフェクトオーダー、一目均衡表も三役好転が成立し、雲の上での更新です。帯の位置は5日前比で+1%台の切り上がり、±1σ幅も1.3倍へ広がっており、価格帯そのものが緩やかに水準を上げながら上昇の速度を増しています。この並びと三役好転が続いているうちは、上昇の土台は保たれています。RSI14は73前後、25日線乖離率は+10%台と、急騰銘柄のような張り詰め方ではありません。平均値幅率も2%台に収まっており、値動きは荒れていない部類です。日々の確認点は、終値で1,510円付近のボリンジャーバンドの+1σを保てるかどうかになります。本日は後場にその下の1,492円まで押す場面がありましたが、そこから切り返して高値引けまで戻しており、この水準が当日の下値として機能したことは押さえておきたいところです。一段深い水準としては、8月3日の安値1,462円が意識されます。ここを終値で割り込むようだと、決算をきっかけにした上げはひとまず途切れたことになります。信用買残は出来高25日平均の1日にも満たない規模で、需給面の重さはありません。
長瀬産業(8012)
前日の取引終了後に、第1四半期決算と370万株を上限とする自社株買いを同時に発表しました。本日は買い気配で始まり、前日終値から10%を超える水準へ窓を開けて寄り付くと、前場のうちに1,306.5円まで買われて4月15日以来、およそ4カ月ぶりの上場来高値更新となっています。ただし上値が追えたのはそこまでで、同じ前場のうちに1,235円まで押し戻されました。後場は1,270円台から1,300円手前のあいだで落ち着き、終値は1,272.5円と始値をわずかに下回っています。実体のほとんどない足の上下に、それぞれ30円ほどのヒゲが伸びた形で、買いと売りが同じ日のうちにぶつかったことを示す一日でした。商いは25日平均の4倍に膨らんでいます。
ここに注目!: 上場来高値の更新はこの1年で36回に達する常連ですが、7月28日から30日にかけて1,100円台まで売られており、直近は調整を挟んでの再更新です。その経緯は数字にも表れています。株価は+3σを上回って引けた一方、帯の位置は5日前比でほぼ動いていません。価格だけが窓を開けて飛び出し、価格帯そのものの切り上がりはこれからという段階にあります。移動平均線の並びも混在で、5日線は1,170円付近と25日線をわずかに下回ったままです。一目均衡表も転換線と基準線が同じ水準に並び、三役好転はまだ成立していません。土台という点では、上昇はまだ若い段階です。それでも安値は7月30日の1,100円台を底に、8月へ入ってからは1,106円、1,158円、1,235円と切り上がりを続けており、本日の上昇には決算と自社株買いという裏付けと、25日平均の4倍を超える商いが伴いました。継続を測る観測点は、この安値の切り上がりが途切れないことと、終値で1,240円付近の+2σを維持できるかどうかです。本日の安値1,235円はちょうどこの+2σと重なる水準で、いったんここで下げ止まっています。帯の位置が切り上がりに転じ、5日線が25日線を明確に上抜けてくれば、腰の据わった上昇への移行が期待できます。一方、1,170〜1,180円のゾーンには本日の窓の下限と25日線が重なります。ここまで戻せば窓埋めは完了で、終値で割り込むようなら、決算と自社株買いで生まれた勢いはそこで一度切れたと見ることになります。信用は買残が出来高25日平均の1日分にも届かず、売残も買残の半分ほど積まれています。貸借倍率は2倍を割る水準で、需給が上値の重しになる状態ではありません。
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気になる上場来高値間近銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
プレス工業(7246)
後場に入ってまもなく、開示が4本まとめて出ました。第1四半期決算、通期の業績見通しの引き上げ、増配、そして新規受注です。前場は870円台で値動きらしい値動きのなかった株価は、これを受けて975円まで一気に買い上げられました。終値は937円で、前日比+8.70%。出来高は25日平均の4倍近くまで膨らんでいます。上場来高値は1,006円。ザラ場ではそこまで3%程度に迫り、終値でも7%程度の距離まで詰めてきました。
ここに注目!: ボリンジャーバンドの±1σ幅は1.4倍へ広がり、帯の位置も5日前比で+2%台の切り上がりです。株価は+3σを上回って引けており、帯そのものが持ち上がるなかで、その上端をさらに超えていった一日でした。一目均衡表は三役好転が成立し、雲の上での上昇でもあります。この1年で15回の上場来高値更新を重ねてきた銘柄で、高値圏での値動きに慣れはあります。安値も7月24日の823円を底に、8月に入ってからは837円、853円、868円と切り上がりが続いています。安値の切り上がりと三役好転が続いていることが、上昇が途切れていないことの裏づけになります。もっとも土台が完成しているわけではありません。移動平均線の並びは混在で、75日線は810円付近と200日線をなお下回ったままです。長期のトレンド転換は、まだ確認しきれていない段階にあります。RSI14は79前後と高い水準ですが、帯の位置は切り上がりを続け、押し安値も切り下がっていません。数字の高さだけで腰折れを見込む段階ではありません。下値で意識されるのは860〜880円のゾーンです。5日線とボリンジャーバンドの+1σが重なり、8月に入ってからの安値圏とも一致します。ここを終値で割り込むようだと、上方修正を織り込む動きはそこで一区切りです。さらに下、25日線の830円付近まで戻すようであれば、上昇の流れそのものを見直す水準になります。信用売残は1万株に満たず、貸借倍率の数字そのものに意味を持たせにくい銘柄です。買残は出来高25日平均の1日分をやや上回る程度にとどまります。
A&Dホロンホールディングス(7745)
株価を動かしているのは業績よりも株主構成の話です。7月30日から水準を切り上げてきたところへ、前日は大株主のストラテジックキャピタルが保有割合を引き上げたことが判明し、思惑を呼んで一段と買われました。これで4営業日続伸です。本日もその流れを引き継いで3,350円まで買われ、続伸は5営業日に伸びています。ただし買いが続いたのはそこまでで、終値は3,260円と前日比+0.77%にとどまりました。上ヒゲが実体の3倍以上に伸びた形で、高値を買った参加者は報われないまま一日を終えています。出来高は25日平均の2倍台。上場来高値3,510円までは、ザラ場で4%台、終値では7%程度の距離まで近づいてきました。なお取引終了後には第1四半期決算が発表されており、明日以降はその評価が値動きを左右します。
ここに注目!: ±1σ幅は5日前の1.8倍へ広がり、帯の位置も5日前比で+1%台の切り上がりです。値幅を広げながら価格帯ごと上がってきており、加速の途中にあります。安値の切り上がりも明確で、7月29日の2,749円を底に、2,796円、2,894円、2,963円、3,060円、3,245円と6営業日にわたって切り上がり続けています。押しても価格帯そのものが上がっていく形で、移動平均線のパーフェクトオーダーと一目均衡表の三役好転も成立しています。この安値の切り上がりと線の並びが崩れないかぎり、上昇の勢いは保たれているとみてよさそうです。もっとも上場来高値の更新は、この1年では一度もありません。高値を塗り替えてきた実績のある銘柄ではなく、上値の重さを跳ね返せるかどうかはこれから試される段階です。本日つけた3,350円も、いったん跳ね返された水準として当面の抵抗になります。RSI14は68前後、25日線乖離率も+11%台で、数字そのものに過熱の色は濃くありません。ただし平均値幅率は3%台後半まで上がっており、日々の値幅は大きくなっています。日々の確認点は、終値で3,170円付近の+2σを保てるかどうかです。その下、3,050円付近にはボリンジャーバンドの+1σと、急騰前の8月3日の株価水準が重なります。ここを終値で割り込むようだと、大株主の買い増しを手掛かりにした上昇は仕切り直しとなります。信用買残は出来高25日平均の1日分に届かず、貸借倍率も2倍台と、需給面に目立った歪みはありません。
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