本日の相場概況
本日の上場来高値更新銘柄数は46銘柄でした。
昨夜の米国市場は3指数がそろって下げました。NYダウは-0.34%の53,791.85ドル、S&P500は-0.32%の7,728.20、NASDAQ100は-0.33%の29,525.48です。いずれも小幅な下げにとどまりましたが、東京市場はこの流れを引き継ぎませんでした。日経平均は66,994円で始まり、安値も66,735円と始値から260円ほど下げただけで踏みとどまると、67,569円まで上値を伸ばしています。終値は553円高の67,524円、上昇率は+0.83%です。10日につけた66,970円をさらに上回りました。
中身は10日とは対照的です。TOPIXは38.39ポイント高の4,139.00で+0.94%、グロース250は8.51ポイント高の745.68で+1.15%と、どちらも日経平均の上昇率を上回りました。グロース250はその日の高値で引けています。東証プライムの値上がりは983銘柄で全体の63.2%、値下がりは530銘柄、値下がり率は34.1%です。10日は日経平均が2%を超えて上げながら値上がりは6割弱にとどまりましたが、本日は指数の伸びこそ小さいものの、上げた銘柄の数はむしろ増えました。値嵩の大型株が指数を押し上げる形から、中小型まで広く買われる形へ変わっています。
売買代金は9兆4,421億円で、10日の9兆1,904億円から2,500億円ほど増えました。米国の3指数がそろって下げた翌日に日本株だけが水準を切り上げたことになり、外部環境よりも個別に出た材料が値動きを決めた一日です。決算発表の一巡していない時期らしく、数字の出た銘柄へ資金が向かう動きが商いを支えました。
上場来高値を更新したのは46銘柄で、10日の63銘柄からは減っています。最多は卸売業の7銘柄です。Cominixが+23.83%、シンデン・ハイテックスが+19.38%、加賀電子が+4.03%、ダイトロンが+1.90%と並び、7月31日から続く商社系への物色は本日も先頭に立っています。次いで小売業が5銘柄で、物語コーポレーションが+6.43%、アップガレージグループが+2.44%です。顔ぶれで目を引くのは銀行業の復帰でした。10日は1銘柄も入っていませんでしたが、本日は第四北越フィナンシャルグループが+3.63%、群馬銀行が+3.60%、佐賀銀行が+3.29%と4銘柄が名を連ねています。地方銀行への資金は途切れたわけではなく、一日おいて戻ってきました。
規模の面では時価総額1兆円を超える銘柄が、リクルートホールディングス、良品計画、ゼンショーホールディングス、横浜ゴム、群馬銀行の5社です。10日の7社からは減りましたが、大型株が高値更新に加わる流れは7日から途切れていません。上昇率ではCominixが最も高く、シンデン・ハイテックス、共和コーポレーションの+14.14%が続きました。共和コーポレーションは10日に+23.79%と最も上げており、2営業日続けて上位に顔を出しています。
もっとも、高値をつけたことがそのまま報われた日ではありません。46銘柄のうち12銘柄が前日比マイナスで引けています。鶴見製作所が-3.06%、マサルが-2.68%、ソーダニッカが-2.37%、ゼンショーホールディングスが-2.20%と、ザラ場で上場来高値を更新しながらも最終的に売り優勢で一日を終えた銘柄が全体の4分の1を超えました。指数だけを見れば静かな続伸ですが、高値圏の個別銘柄では買いと利益確定がかなり激しくぶつかっています。
気になる上場来高値更新銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
サンテック(1960)
出来高が25日平均の13倍台に膨らみました。時価総額250億円規模の建設会社に、これだけの商いが集まるのは異例です。きっかけは10日の取引終了後に開示された第1四半期決算で、四半期の経常利益が前年同期から大きく伸びて着地しました。翌11日は祝日で市場が閉じていたため、評価が値段に表れたのは中1日置いた本日です。海外のデータセンターや半導体工場向けの工事案件が業績を押し上げているという見方が、寄り付きから一気に広がりました。1,711円で始まると前場のうちに1,751円まで買われ、2月10日以来となる上場来高値の更新です。ところが上値を買えたのはそこまででした。後場の寄り付きから売りに転じ、午後1時前には1,660円台へ、その後も戻せないまま1,632円まで押されています。終値は1,634円で、始値を77円下回る陰線となりました。前日比こそ+12.61%ですが、高値からは110円あまり削られての引けです。
ここに注目!: 上昇の勢いという点でまず目を引くのは商いです。25日平均の13倍という出来高は、高値更新に買いの厚みが伴っていたことを示します。一方で価格帯そのものの切り上がりはこれからです。ボリンジャーバンドの±1σ幅は5日前とほぼ同じで、帯の位置も5日前比でわずかに動いた程度にとどまり、株価だけが一日で飛び出した形になっています。上場来高値の更新はこの1年で4回、直前の更新も半年前で、何十回と塗り替えてきた常連とは意味が違います。上値の重さを跳ね返したばかりで、更新を続けられるかどうかの実績はこれから積み上がる段階です。移動平均線はパーフェクトオーダー、一目均衡表も雲の上で三役好転が成立しており、上昇の土台そのものは整っています。この2つが崩れず、終値で1,585円付近の+2σを保てているうちは、本日の上昇はまだ生きていると見てよさそうです。気がかりなのは需給で、信用買残は出来高25日平均の9日分を超えます。買い方の持ち高としては重い部類で、整理に時間のかかる規模です。下値では1,500円付近に5日線と本日開けた窓の下限が重なります。ここまで戻せば窓埋めは完了し、終値で割り込むようだと本日の買いは一巡したと見る場面です。平均値幅率は4%台で、後場のような値の飛び方は今後も起こりえます。
横浜ゴム(5101)
10日の午後2時に上期決算と同時に通期の最終利益予想の引き上げと配当計画の増額が開示されましたが、当日の株価は8,050円まで買われたあと7,376円まで突き落とされ、前日比マイナスで引けています。本日は決算の中身を改めて評価する動きが広がり、7,930円で寄り付いた株価は間もなく8,291円まで駆け上がりました。6月19日以来となる上場来高値の更新です。もっとも、上値を買えたのは9時台までです。あとは時間の経過とともに水準を切り下げ、大引け間際には7,656円まで押されています。終値は7,693円。前日比では+2.79%ですが、始値を237円下回り、実体の1.5倍を超える361円の上ヒゲを残した陰線となりました。出来高は25日平均の2倍台です。
ここに注目!: 本日の値動きで最も重要なのは、終値がボリンジャーバンドの帯の中に戻ってしまった点です。7,770円付近の+1σを下回り、25日線のすぐ上で引けました。ザラ場では帯の外へ飛び出したものの、上放れを終値で確定できていない状態です。±1σ幅は5日前の0.8倍へ収縮し、帯の位置も5日前比でほとんど動いていません。上場来高値の更新はこの1年で22回を数える常連ですが、価格帯そのものは6月からの水準をまだ大きく離れていないことになります。25日線乖離率は1%程度、RSI14も53前後で、指標の面では過熱も冷え込みも見当たりません。目先の手掛かりは、終値で7,770円付近の+1σを回復できるかどうかです。ここを取り戻したうえで本日の高値8,291円を終値で上抜けてくれば、今度こそ帯の上を歩く展開に移ります。逆に7,600円付近の25日線を終値で割り込む場合は、決算を評価した買いが続かなかったことになり、10日の安値7,376円が下値の目安として意識されそうです。一目均衡表は雲の上にありますが、転換線と基準線が7,700円付近で同じ水準に並び、三役好転はまだ成立していません。ここが好転してくれば、上昇の土台はもう一段固まります。平均値幅率は4%台で、10日のように一日で700円近く振れる値動きが続いている点は頭に置いておきたいところです。
リクルートホールディングス(6098)
7月30日にこの銘柄を取り上げたとき、上昇の支えとして挙げたのは、移動平均線のパーフェクトオーダー、一目均衡表の三役好転、そしてボリンジャーバンドの帯が切り上がりを続けていることの3点でした。あれから2週間、どれも崩れていません。8月3日に12,085円まで売られた場面は想定より深い調整でしたが、そこから切り返し、7日の取引終了後に開示された通期の最終利益予想の大幅な引き上げを受けて、10日は3,000円もの窓を開けて急騰しています。本日は16,565円で始まり、寄り付きから間もなく16,950円まで買われて上場来高値を更新しました。10日に続いて2営業日連続の更新です。後場の寄り付き直後に16,380円まで押される場面はありましたが、そこからは引けにかけて水準を切り上げ、終値は16,660円、前日比+3.06%。上下にヒゲを残しながらも小幅高で引けました。出来高は25日平均の2倍台で、急騰の翌営業日としては商いが続いています。
ここに注目!: 上昇の速度は本日も落ちていません。ボリンジャーバンドの±1σ幅は5日前の2.5倍へ広がり、帯の位置も5日前比で+4%台の切り上がりです。株価は16,180円付近の+3σを上回って引けており、株価だけでなく価格帯そのものが速いテンポで持ち上がっています。25日線乖離率は+29%台、RSI14は83前後と数字は高い水準にありますが、崩れの兆候は今のところ出ていません。安値は10日の15,790円から本日の16,380円へ切り上がり、高値更新には普段の2倍の商いが伴い、帯も切り上がりを続けています。過熱の数字が高止まりしたまま、崩れの兆しだけが見えない状態です。需給面も軽さが際立ちます。貸借倍率が1倍を割り込んで売残が買残を上回る売り長の形になり、買残は出来高25日平均の0.1日分しかありません。滞留がほとんどないうえ、売り方が買い戻しに動けば需給はさらに締まる余地があります。継続の目安は、パーフェクトオーダーと三役好転が保たれ、押し安値の切り上がりが途切れないことです。下値では15,800〜16,200円のゾーンに10日の安値と本日開けた窓の下限が集まっており、まずはここが支えとして働くかが見どころになります。これを明確に下回るようだと、10日の急騰で飛び越えた真空地帯へ入ります。その内側で意識されやすいのは7月30日につけた13,320円付近ですが、現値からは20%も下です。そこまで下げる展開は押し目ではなく、今回の急騰そのものを見直す水準になります。
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気になる上場来高値間近銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
DIC(4631)
上方修正と増配、そして自社株買い。10日の昼にこの3つが同時に開示されると、株価は後場からストップ高の買い気配となり、その日は制限値幅の上限で引けました。評価は本日も続いています。5,478円で寄り付いたあと直後に5,382円まで押す場面はあったものの、すぐに買い直されて前場のうちに5,781円まで上値を伸ばしました。上場来高値5,800円まで、20円足らずのところまで迫っています。終値は5,631円、前日比+4.70%。高値からは150円押しましたが、始値を上回る陽線を保ちました。出来高は25日平均の4倍台です。
ここに注目!: 普段の4倍を超える商いを伴って2007年12月に記録した上場来高値5,800円へ接近しました。ボリンジャーバンドの±1σ幅は5日前の1.8倍へ広がり、帯の位置も切り上がりを続けています。株価は5,520円付近の+3σを上回って引けており、勢いという点では申し分ありません。25日線乖離率は+21%台、RSI14は76前後まで上がっていますが、株価が+2σより上を歩き、帯が広がり続けているあいだは、この数字だけで腰折れを見込む段階ではありません。安値も10日の4,735円から本日の5,382円へ切り上がりました。移動平均線は5日線から200日線まで上から順に並ぶパーフェクトオーダーで、この並びと安値の切り上がりが途切れないうちは上昇の流れは保たれています。一方、一目均衡表は雲の上にありながら、転換線と基準線が5,020円付近で同じ水準に並び、三役好転はまだ成立していません。ここが好転してくれば、腰の据わった上昇への移行が期待できます。下値では本日の安値5,380円付近が最初の確認点です。寄り付き直後にいったん売られたあと買い戻された水準で、ここで再び支えられるかどうかが目先の見どころになります。割り込む場合、5,000円付近の5日線まで目立った節目が見当たりません。現値から11%ほど下にあたり、そこまで戻る展開になれば10日の材料を評価した買いそのものを見直す場面です。信用面では買残が出来高25日平均の1日分程度で、上値の重しになる規模ではありません。平均値幅率も3%台にとどまっています。
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