本日の相場概況
前日の米国市場は3指数がそろって下落しました。NYダウは328.09ドル安の52,093.11ドルで-0.63%、S&P500は34.25ポイント安の7,585.73で-0.45%、NASDAQ100は189.32ポイント安の28,937.84で-0.65%です。
東京市場は、日経平均が前日終値を上回る63,672円で始まったあと、前場に63,209円まで下げる場面がありました。米国の長期金利の上昇と、中東情勢を受けた原油価格の高止まりが重荷です。後場は韓国株の堅調を背景に半導体株が買い直され、終値は438円高の63,923円、+0.69%と4日ぶりに反発し、高値引けとなりました。押し上げ役はアドバンテスト、東京エレクトロン、ファーストリテイリングで、ソフトバンクグループとキオクシアホールディングスは下げています。9月末の中間配当の権利取りを意識した買いも入り、配当の厚い海運株などに資金が向かいました。
TOPIXは24.56ポイント高の4,061.72、+0.61%です。東証プライムの値上がりは1,048銘柄と全体の7割近くに及び、値下がりは452銘柄にとどまりました。33業種のうち23業種が上げ、上位には石油・石炭製品、鉱業、繊維製品、海運業が並んでいます。サウジアラビアの原油パイプラインが攻撃を受けて修復に数週間かかる見通しとなり、ニューヨーク原油先物が1バレル105ドル台へ上昇したことが、資源株の追い風になりました。下げたのは医薬品、情報・通信業、空運業などです。ただ売買代金は6兆7,075億円と前日から7,300億円ほど減り、日本時間17日未明に結果が出る米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて商いは細りました。グロース250は17.90ポイント安の771.30、-2.27%と反落し、安値に近い水準で引けています。大型株と幅広い銘柄に買いが入る一方で、新興株からは資金が抜ける一日でした。
上場来高値を更新した銘柄は44と、前日の24から大きく増えました。うち18銘柄を銀行業が占めます。前日は5行がそろってマイナスで引けましたが、本日は18行すべてが前日比プラスで、北洋銀行から大垣共立銀行、紀陽銀行、山口フィナンシャルグループ、四国銀行、宮崎銀行まで顔ぶれが一気に広がりました。上昇率の首位も四国銀行の+4.28%で、山形銀行の+3.97%が続きます。次に多いのは卸売業の10銘柄で、伊藤忠エネクスやミツウロコグループホールディングスといったエネルギー系の商社と、マクニカホールディングスやトーメンデバイスといった半導体商社が並びました。ほかは小売業が4銘柄、情報・通信業が3銘柄です。時価総額1兆円を超える銘柄は無く、最大のマクニカホールディングスでも7,000億円弱と、中型・小型株が中心でした。44銘柄のうち前日比マイナスで引けたのは、オンコリスバイオファーマの1銘柄だけです。
気になる上場来高値更新銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
マクニカホールディングス(3132)
1か月前につけた上場来高値を、わずか1円上回って一日を終えました。半導体やネットワーク機器の商社である同社は、本日3,915円まで上値を伸ばし、8月14日の上場来高値3,914円を更新しています。高値をつけたのは大引けで、終値も3,915円の高値引けです。前場には3,812円まで押す場面がありましたが、後場に入って水準を切り上げ、前日比は87円高の+2.27%です。9月8日に3,445円の安値引けとなってから、この1週間で上場来高値の水準まで戻してきた形です。ただ出来高は25日平均の1.03倍と、普段並みにとどまりました。
ここに注目!: 直近1年で13回目の上場来高値更新と、更新を重ねてきた常連です。7月27日に取り上げたときは、25日線と窓の下限が重なる3,270〜3,290円のゾーンを下値の支持帯に挙げていました。直近10営業日で最も深く押した9月9日の安値3,431円も、このゾーンの上にとどまっています。勢いの数字は穏やかです。ボリンジャーバンドの中心線は5日前からほとんど動いておらず、±1σ幅も5日前の1.1倍とほぼ横ばいです。終値は+2σの3,935円付近をわずかに下回る位置にあり、価格帯ごと持ち上がったというより、横ばいの帯の上側へ株価が戻ってきた段階です。移動平均線はパーフェクトオーダー、一目均衡表も三役好転が成立しており、上昇の土台は崩れていません。25日線乖離率は+8%台、RSI14は62前後と、過熱の数字も控えめです。需給では貸借倍率が15倍台と買残に偏っていますが、信用買残は出来高25日平均の0.5日分と軽く、滞留した買いが上値を重くする状態ではありません。
気になるのは商いの薄さです。1か月ぶりの上場来高値更新に出来高が伴っておらず、更新の裏付けとしてはまだ弱い状態です。上昇が続くと見るうえでの目安は、終値で5日線と+1σが集まる3,770〜3,790円のゾーンを保ち、商いを伴って3,915円を上抜けられるかどうかです。反対に、25日線と15日の安値が集まる3,600〜3,665円のゾーンを終値で割り込むと、1週間の戻りはいったん仕切り直しとなります。さらに9日の安値3,431円を下回るようだと、直近の上昇の流れそのものを見直す場面です。
オンコリスバイオファーマ(4588)
本日は3営業日連続で上場来高値を更新しましたが、そこから大きく崩れました。食道がん向けのウイルス療法薬を手掛ける同社は、6,850円まで上値を伸ばしたあと5,510円まで売られ、終値は590円安の5,800円、-9.23%です。高値をつけたのは寄り付きから最初の30分の時間帯で、続く30分で一気に安値まで下げ、この時間帯の商いがこの日で最も膨らみました。後場は5,700円台から6,100円台のあいだを行き来しています。高値から1,050円押して引けた陰線で、出来高は25日平均の2.20倍でした。新規材料が無いなかで、1日の値幅が1,340円に達しています。グロース250が-2%台と崩れ、新興株から資金が抜けた日でもありました。
ここに注目!: 9月7日に取り上げたときは、終値で+2σの5,040円付近を回復できるかを継続の目安に挙げていました。翌8日に5,450円で引けてこの条件を満たし、その後は8日から10日までと、14日から本日までの2度にわたって、3営業日ずつ上場来高値の更新を重ねています。直近1年の更新は9回を数えるようになりました。
帯の中心線は5日前比で+16%台と、前回の+11%台からさらに切り上がりを強めています。終値は+1σと+2σのあいだまで戻されました。帯の中心線の切り上がりは直近の急伸を映した数字で、本日の商いは下げの時間帯に集中しています。それでも終値は+1σの上に残り、上昇の形そのものはまだ崩れていません。移動平均線はパーフェクトオーダー、一目均衡表も三役好転が続いています。一方で、崩れの兆候も一つ出ました。9月上旬から終値で上回ってきた5日線を、本日は下回って引けています。平均値幅率は10%を超え、1日に600円前後動くのが普段の値幅です。信用買残は出来高25日平均の1.6日分あります。
本日5,510円まで売られてから切り返した水準は、ボリンジャーバンドの+1σ(5,480円付近)とほぼ重なり、この日の下げを受け止めた位置です。勢いが戻ったと読めるのは、この水準で下げ止まり、終値で5日線の5,980円付近を取り戻せるかどうかです。反対に、+1σ・転換線と14日の安値が集まる5,420〜5,480円のゾーンを終値で割り込むと、直近の急伸はいったん仕切り直しとなります。さらに一目均衡表の基準線と8日の安値が重なる4,840〜4,860円のゾーンまで沈む場合は、現値から1割台半ばの下落で、上昇トレンドそのものを見直す水準です。25日線は4,500円付近と現値から2割以上も下にあり、押し目として語れる距離ではありません。
KPPグループホールディングス(9274)
8月24日の上場来高値1,137円を、ザラ場で1円だけ上回りました。紙の専門商社である同社は、本日1,138円まで上値を伸ばして上場来高値を更新しましたが、終値は1,131円と前回の上場来高値には届かずに引けています。前場は1,130円台前半で小動きを続け、高値をつけたのは後場寄りの時間帯です。その後は1,130円前後へ押し戻され、前日比は29円高の+2.63%で引けました。9月9日の1,052円を底に、5営業日で1,138円まで戻しています。寄り付きからの30分に商いが集中し、出来高は25日平均の1.61倍でした。
ここに注目!: 直近1年で8回目の上場来高値更新です。7月22日に取り上げたときは、1,080〜1,090円のゾーンを下値の目安に挙げていました。9月8日には1,053円で引けてこのゾーンを終値で割り込み、翌9日の安値1,052円を底に切り返しています。
8月24日の上場来高値を抜けないまま、直近2週間の株価は1,050〜1,115円のあいだを行き来してきました。ボリンジャーバンドの中心線は5日前からほとんど動いておらず、±1σ幅も5日前の0.9倍とやや縮みました。25日線がほぼ水平で帯も広がっていない状態は、トレンドではなくレンジの値動きです。本日の終値は+2σの1,132円付近をわずかに下回り、ザラ場で上場来高値を更新したものの、レンジの上放れを終値で確定できていません。移動平均線はパーフェクトオーダー、一目均衡表も三役好転が成立しており、土台そのものは整っています。
需給は軽い状態です。貸借倍率が1倍を割り込み、売残が買残を上回る売り長の形で、信用買残も出来高25日平均の0.6日分にとどまっています。会社側は来年3月末までを期間とする自己株式の取得を進めており、9月1日にも取得状況を開示しています。
上昇トレンドへ移るかどうかの目安は、商いを伴って終値で1,138円を上抜けられるかどうかです。上抜けないうちは、5日線、25日線、一目均衡表の転換線と基準線が集まる1,090〜1,100円のゾーンへ引き戻されやすい状態と見ておくのが自然です。このゾーンを終値で割り込むとレンジの中ほどへ戻ることになり、さらに75日線と8日・9日の安値が重なる1,050円付近を下回るようだと、レンジの下限を割り込み、上昇基調の前提が崩れる場面になります。
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気になる上場来高値間近銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
ENEOSホールディングス(5020)
原油高を手掛かりに、前日の下げを1日で取り戻しました。相場概況で触れたパイプラインへの攻撃に加え、紅海周辺ではフーシ派の活動が活発化しており、原油の需給が引き締まるとの見方が強まりました。ニューヨーク原油先物は一時106ドルに届いています。石油元売り最大手の同社は、終値が70円高の1,474円、+4.99%と、高値に近い水準で引けています。前日は窓を開けて下げていましたが、本日はその窓を埋めて上に抜け、ザラ場では1,479.5円まで買われました。商いが最も膨らんだのは寄り付きからの30分で、後場も大きく崩れずに推移しています。出来高は25日平均の1.30倍で、石油・石炭製品は業種別の上昇率でも首位でした。
ここに注目!: 同社が最後に上場来高値を更新したのは3月2日です。直近1年で15回の更新を重ねてきた常連ですが、それから6か月半、更新が止まっています。本日の終値から上場来高値までは5%あまりの距離です。ボリンジャーバンドの中心線は5日前比で+2%台の切り上がり、±1σ幅も5日前の1.4倍へ広がりました。価格帯ごと持ち上がりながら、値動きの幅も大きくなっている状態です。終値は+2σの1,480円付近にほぼ並びました。移動平均線はパーフェクトオーダー、一目均衡表も雲の上で三役好転が成立しています。25日線乖離率は+8%台、RSI14は64前後で、過熱を気にする段階ではありません。貸借倍率は8倍台と買残に偏りますが、信用買残は出来高25日平均の0.2日分とごく軽い水準です。
上場来高値までのあいだには、10日につけた1,496円が戻りの節目として残っています。上場来高値へ向かう流れが続くかは、終値でこの1,496円を上抜け、帯の中心線の切り上がりが続くかどうかで確かめられます。下値では、一目均衡表の転換線とボリンジャーバンドの+1σ、前日の安値1,400.5円が集まる1,400〜1,420円のゾーンが支持帯になります。このゾーンを終値で割り込むと原油高を受けた反発は一巡したと見る場面で、さらに25日線と7日・8日の安値が重なる1,355〜1,360円のゾーンまで下げる場合は、上昇基調そのものを見直す水準です。
長谷川香料(4958)
証券会社のレポートを手掛かりに、2営業日で株価が6%あまり持ち上がりました。食品や飲料に使う香料の大手である同社について、SMBC日興証券が最上位の投資評価で新たに調査を始めたと伝わりました。国内で培った香料の開発力と食品香料の安定した収益に加え、米国事業の改善で海外への投資が収益に貢献し始めた点を評価した内容です。前日は窓を開けて上昇し、本日も3,500円まで上値を伸ばして4営業日続伸となりました。前場は3,480円までの狭い値幅で推移し、高値をつけたのは後場に入ってからの時間帯です。前日の上昇で、9月3日につけた高値3,340円もすでに上回っています。終値は3,475円、+2.36%で、出来高は25日平均の2.46倍でした。
ここに注目!: 同社が最後に上場来高値を更新したのは2023年6月29日で、そのとき記録した3,630円まで、本日の終値から4%台に迫っています。3年2か月あまりを経て、ようやく視界に入ってきた水準です。チャート上の勢いを見ると、急伸したのは株価のほうで、帯そのものはまだ動いていません。ボリンジャーバンドの中心線は5日前からほとんど変わらず、±1σ幅だけが5日前の1.5倍へ広がりました。本日の高値は+3σを上回り、終値も+2σと+3σのあいだです。11日の安値3,180円を底にした急伸前の価格帯を、2日で上へ抜け出した段階にあたります。平均値幅率は1%台と普段は値動きの穏やかな銘柄で、2日で6%あまりの上げはその数倍の値幅です。RSI14は68前後と高めですが、崩れの兆しはまだ見えません。上昇の土台はこれから整う段階です。移動平均線は5日線が25日線をわずかに下回る混在の並びで、一目均衡表の三役好転もそろっていません。需給では貸借倍率が1倍を割り込み、売残が買残を上回る売り長の形で、信用買残は出来高25日平均の0.4日分と軽い水準です。
上昇が続くと見るうえでの目安は、終値で+2σの3,440円付近を保ち、帯の中心線が切り上がりに転じるかどうかです。5日線が25日線を上抜けてくれば、並びの面でも上昇の形が整います。下値では、25日線、一目均衡表の転換線と基準線、前日に開いた窓が集まる3,280〜3,340円のゾーンが支持帯です。窓の下限3,280円を終値で割り込むと、窓を埋めたうえで急伸前の価格帯へ戻ることになり、レポートを受けた上放れは振り出しに戻ります。
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