本日の相場概況
本日の上場来高値更新銘柄数は78銘柄でした。
前日の米国市場でハイテク株が買われた流れは、東京市場には引き継がれませんでした。日経平均は前日比1,480円安の68,256円と大幅に続落し、下げ幅は一時1,700円を超えて68,000円割れをうかがう場面もありました。始値69,460円から一段安をたどる展開です。引き金となったのは半導体でした。取引開始前に発表された韓国サムスン電子の4〜6月期決算が市場予想を上回ったにもかかわらず買いにつながらず、韓国株の軟調を横目に、キオクシアや半導体製造装置、電子部品、電線といった値嵩・ハイテク株に売りが波及。為替も1ドル161円台まで円高方向に振れ、輸出関連の重しとなりました。
ただ、下げの中身は指数の見た目ほど一様ではありません。TOPIXは前日比39.70ポイント安の4,062.26と-0.97%にとどまり、東証プライムの騰落は値上がり746に対して値下がり772とほぼ拮抗しています。日経平均の大幅安は、指数寄与度の大きい半導体・値嵩株が単独で押し下げた色彩が濃く、その裏では逆行高を演じた一群がありました。新興株のグロース250こそ13.12ポイント安の730.63と-1.76%で売られたものの、資金が市場の外へ逃げたわけではありません。
その受け皿が金融・内需バリューです。本日上場来高値を更新した78銘柄の顔ぶれを見ると、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループの三メガから、千葉銀行・七十七銀行・八十二銀行・滋賀銀行をはじめとする地方銀行まで、銀行株が30行を超えて名を連ねました。加えてSOMPOホールディングス・第一生命の保険、三菱倉庫の倉庫、リクルートホールディングス・日本郵政・セコムといった内需・大型・ディフェンシブが幅広く並んでいます。7月2日以降続く「脱キオクシア」とも呼ばれる循環物色が、半導体の急落を尻目に、金融・内需へ一段と資金を振り向けた構図です。前日6日の20行超からさらに裾野を広げ、銀行株物色はこの一週間で最も厚みを増しました。
売買代金は約11.4兆円と、前日の約9.8兆円から膨らみました。半導体を投げ、金融を拾うという資金の付け替えが活発に進んだことの表れでしょう。米国ハイテク高との連動が切れた半導体売りと、金利上昇観測を追い風とする銀行買いが同居した、二極化の際立つ一日となりました。
気になる上場来高値更新銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
セルシス(3663)
6月10日にこの銘柄を取り上げた際、25日線乖離が+20%を超えRSIも70台後半に達した過熱を指摘し、調整を挟みながらの上値追いになりやすいと見ていました。その後の値動きはおおむねその通りで、6月中旬以降はもみ合いをこなして過熱を冷まし、25日線乖離は+5%台、RSIも60台半ばまで落ち着いています。過熱が解消したところで、本日前場に発表された増配が新たな材料となって上場来高値2,030円をつけてきました。もっとも、中身は強気一色とは言えません。増配発表後に高値を伸ばしたものの、そこから売りに押されて終値は1,924円と小幅に反落し、上場来高値をつけた後に失速して前日比マイナスで引ける長い上ヒゲを残しています。出来高は25日平均比1.8倍とやや膨らみました。
ココに注目!:一目均衡表は三役好転が続き、雲の上での高値更新という構造自体は崩れていません。注目したいのは、本日の安値1,914円が、5日線と+1σが集まる1,900円台前半の水準でちょうど下げ止まって切り返した点です。この価格帯が今後も支えとして効くかどうかが、当面の強弱の分かれ目になりそうです。移動平均線の並びはなお混在で、200日線が75日線をわずかに上回る状態が残っており、長期トレンドの本格成立を確認するには25日線・75日線が200日線を明確に上抜けてくる展開を待ちたいところです。上値では、本日終値で上場来高値2,030円を明確に上抜けられなかった点が引っかかります。押し目としては1,900円台前半の5日線・+1σ処が第一の目安、そこを終値で割り込むようだと25日線の1,820円処までもう一段の調整も視野に入ります。
しずおかフィナンシャルグループ(5831)
日経平均が1,400円を超えて下げる地合いのなか、逆行高で上場来高値を切り上げたのが銀行株でした。しずおかフィナンシャルグループもその一角で、7月3日・6日に続き3営業日連続の上場来高値更新となります。金利上昇観測を追い風に金融株へ資金が向かう流れが、半導体売りで指数が崩れる日にこそ鮮明になった格好です。ただ、本日の中身はやや弱さをのぞかせました。大きく買い先行で寄り付いて高値3,448円をつけたものの、そこからは一日を通じて上値が重く、安値3,357円で引ける寄り天の大陰線となっています。前日比プラスは確保したとはいえ、寄り付きで飛びついた買いは報われない一日でした。出来高は25日平均比1.7倍です。
ココに注目!: 移動平均線はパーフェクトオーダー、一目均衡表も三役好転と、トレンドの土台は強固です。一方でボリンジャーバンドは+2σと+3σの間まで駆け上がり、帯そのものも拡張しながら切り上がっています。RSIは75を超え、25日線乖離も+10%台に乗せてきました。過熱感が意識されるなかでの本日の寄り天は、短期的な過熱を冷ます動きの入り口と見るのが自然でしょう。信用の買残は出来高の0.3日分と極めて軽く、上値で滞留する買い方の存在は限定的です。押し目としては、5日線から+1σが集まる3,150〜3,210円処がまず意識され、過熱をしっかり解消する調整となれば25日線の3,040円処まで下押す余地もあります。ただし25日線割れまでの下げは、順張りの押し目というより上昇の勢いそのものの節目になります。
サン電子(6736)
本日の主役は、その荒々しい値動きそのものでした。出来高は25日平均比4倍を超える大商いとなり、株価は一時12,850円まで駆け上がって昨年10月中旬以来となる上場来高値を更新。ところがそこから急速に売られ、高値から1,500円を超える値幅を吐き出して終値は11,340円で引けています。前日比では+4%台のプラスを確保したものの、上値では長い上ヒゲを残しており、高値づかみとなった参加者の多くが含み損を抱えた計算です。大きな新規材料は見当たらないなか、短期資金の売買が値動きを増幅させた印象です。
ココに注目!: まず警戒したいのは値動きの荒さです。平均値幅率は5%を超えており、板の薄さゆえに一日の値幅が極端に大きくなりやすい状態にあります。長い上ヒゲに大商いを伴った本日の足は、短期資金の利益確定圧力がはっきり表面化したものと読むのが妥当でしょう。テクニカルでは25日線乖離が+20%を超え、株価はボリンジャーバンドの+3σも上抜けた極度の過熱にあります。ここで注意したいのは、25日線が9,100円処と現値から2割ほども下に位置している点です。そこまで下げることは押し目ではなく、上昇トレンドそのものの調整入りを意味する水準であり、安易に拾い場とは呼べません。現実的に検討しうる浅い押し目は、本日開けた窓の下限にあたる10,880円処です。ここは窓埋め完了の下値メドでもあり、終値で割り込むと窓を埋めたうえでの一段安となって、5日線の10,000円処が次の目安になります。信用は貸借倍率が1倍を割り、売り方が買い方を上回る構造が踏み上げ余地を残す一方、本日の急落はむしろ買い方の利益確定が優勢だったことを示しています。
信用取引は格安手数料の楽天証券
松井証券の魅力、まずはお試しください。
![]()
気になる上場来高値間近銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
日比谷総合設備(1982)
5月13日に上場来高値目前まで迫ったこの銘柄を取り上げてから、およそ2カ月が経ちました。その後はいったん調整を挟んで高値圏でもみ合っていましたが、足もとで再び水準を切り上げ、本日は上場来高値3,485円まで8%程度に迫る位置まで戻してきました。NTTグループを主要顧客とする空調・設備工事会社で、データセンター需要を追い風にした構造的な成長期待が引き続き支えとなっています。半導体売りで市場全体が崩れた本日、内需・設備投資の代表格として資金を集め、逆行高となりました。特段の新規材料は見当たりませんが、寄り付き後に3,325円まで上値を伸ばしたのち押し戻され、始値近辺で引ける上ヒゲを残しています。出来高は25日平均比1.5倍でした。
ココに注目!: 移動平均線はパーフェクトオーダー、一目均衡表も三役好転と、トレンドの方向性は上向きで一貫しています。RSIは60台前半、25日線乖離も+5%台と過熱感は乏しく、上場来高値に向けて上値を試す余地は残されています。もっとも、本日の上ヒゲが示すように、過去の高値が並ぶ3,300円台から上には戻り売りが控えており、これをこなせるかが目先の焦点です。押し目としては、3,050〜3,150円処に5日線・+1σ・25日線が集まっており、この帯が下値の支持ゾーンとして意識されます。上値では上場来高値3,485円を終値で明確に上抜ければ、上方に戻り売りのない真空地帯に入ります。逆にこの支持帯を終値で明確に割り込むようだと、目先の上値追いはいったん仕切り直しと見るのが無難でしょう。
サンエー(2659)
後場に発表された第1四半期決算が、この銘柄の一日を決めました。前場は3,200円台での小動きにとどまっていましたが、決算発表を境に買いが膨らみ、後場に一気に3,375円まで水準を切り上げると、終値3,380円と高値引けで着地しています。前日比+4%台の大陽線で、日経平均が2%超下げた地合いにあってひときわ目立つ逆行高となりました。開示された第1四半期は最終増益で着地しており、沖縄地盤の内需・ディフェンシブという性格が、半導体売りのリスクオフ地合いと相性よく働いた面もありそうです。通期見通しそのものは据え置かれておりサプライズには乏しいものの、堅調な足もとの業績を映す決算が買い材料視されました。出来高は25日平均比1.9倍です。
ココに注目!: 2月に10年越しの壁だった3,260円を意識し、4月にはその突破を確認してきましたが、その後は高値を追えずに沈んでいました。しかし、本日の高値引けでいよいよ上場来高値3,400円まであと1%弱に迫りました。低ボラティリティ銘柄ゆえ、ボリンジャーバンドの+3σ超えでも25日線乖離は+6%台にとどまり、RSIも67前後と、数字ほど過熱していない点は見逃せません。決算を機にレンジを上放れる初動と捉えれば、上場来高値の更新を終値で確定できるかが次の焦点になります。信用の買残は出来高の0.1日分と極めて軽く、需給が上値を抑える要素は乏しい状態です。押し目としては、5日線と+2σが重なる3,240〜3,300円処が浅い押し目、25日線と本日前場安値が集まる3,180〜3,200円処が下値の支えとして意識されます。この下値帯を終値で明確に割り込むようだと、決算を受けた上放れのシナリオはいったん見直しが必要になります。
個別投資をプロに任せる!投資信託で資産形成 ひふみ投信【PR】
![]()
預金でも株でもない、安定資産という新しい選択肢 安心の三井物産グループ運営【PR】
![]()


