本日の相場概況
本日の上場来高値更新銘柄数は38銘柄でした。
東京市場は、前日に続いて半導体株が指数を押し上げる一日となりました。日経平均は前日比412円高の70,474円と続伸しています。ただ、寄り付き直後の勢いを最後まで保てたわけではありません。朝方は前日比1,900円近くまで上げ幅を広げ、ザラ場高値71,962円と72,000円目前まで駆け上がりましたが、半導体株の影響が大きい韓国市場が朝高から下げに転じると、日経平均も急速に伸び悩み、上げ幅の大半を吐き出して引けています。
前日の米国市場はNYダウが+0.26%、S&P500が+0.79%、NASDAQ100が+1.68%と、ハイテク主導で上昇しました。本日朝方の強さは、この米ハイテク高を引き継いだ半導体株の買いによるものです。
もっとも、指数の上昇と市場全体の実態には温度差があります。TOPIXは+0.42%とプラスを保った一方、グロース250は前日比6.95ポイント安の699.67と-0.98%で下落。東証プライムの騰落は値上がり677に対して値下がり831と、6割近い銘柄が下げており、指数の方向とは逆を向いています。売買代金も約10.4兆円と、前日の約10.8兆円から一段と細りました。指数を担いだのは一部の値嵩半導体株で、そこへ資金が集中する裏側で中小型株や出遅れ銘柄からは資金が引く、典型的な指数高・中身安の一日でした。
本日上場来高値を更新した38銘柄の顔ぶれを見ると、その偏りははっきりしています。太陽誘電・RS Technologies・SCREENホールディングス・イビデン・KOKUSAI ELECTRIC・東京エレクトロン・東京精密といった半導体・電子部品の主力が軒並み並び、上昇率でも上位を占めました。加えてツガミ・FUJI・オーエスジー・ローツェ・イワキポンプ・北川精機など機械(設備投資関連)が数多く顔を出し、景気敏感の資本財に資金が向かった点も目立ちます。一方で滋賀銀行・百十四銀行・阿波銀行といった地方銀行、三菱倉庫・澁澤倉庫、味の素などの内需・ディフェンシブも高値圏に残ってはいるものの、上昇率は総じて控えめで、物色の主役が半導体・機械へ一段と絞り込まれた印象です。グロース250の下落と全体の値下がり優勢を重ねて見れば、裾野の広い循環物色というより、大型の半導体・資本財へ資金が集中する指数主導の相場だったと言えそうです。朝高後に伸び悩んだ値動きとあわせ、過熱と選別が交錯する地合いが続いています。
気になる上場来高値更新銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
TBSホールディングス(9401)
5月15日に更新間近として取り上げた際、上場来高値6,402円まで約7%の距離があり「一足飛びの更新は難しそう」と記していましたが、およそ1カ月半をかけて、その高値をしっかり超えてきました。本日は寄り付きから買いが優勢となり、高値6,467円まで上値を伸ばして上場来高値を更新、終値6,411円と高値近くで引けています。放送会社という従来の枠を超え、政策保有株の売却加速や自己株買いを含む株主還元、コンテンツIPの再評価といった変革・資産株としての見方が、日経平均が伸び悩んだ地合いでも株価を支えた格好です。半導体一色の物色のなかで、こうした独自テーマの銘柄がしっかり高値を更新してきた点は、相対的な強さの表れといえます。
ココに注目!:半導体株が過熱するなかにあって、この銘柄の過熱度はむしろ控えめです。25日線乖離率は7%超、RSI14は66前後と、上昇の勢いのわりに指標に過度な熱はこもっていません。一目均衡表は三役好転が成立し、移動平均線もパーフェクトオーダーで雲の上に位置しており、構造そのものは強い状態です。上場来高値を更新して上方に真空地帯が広がったいま、上値の重しは薄く、乖離の小ささを踏まえれば上昇余地はまだ残っていそうです。押し目を考えるなら、まずボリンジャーバンドの+1σが位置する6,190円付近が浅い押し目の目安となり、より深めには6月30日に空けた未埋めの窓の下限6,085円から25日線5,980円処にかけての支持帯が意識されます。この5,980〜6,085円処を終値で明確に割り込むようだと、上昇の勢いを一度見直す展開になりそうです。
ウシオ電機(6925)
前日終値から6%を超える大きな窓を空けて5,048円で寄り付き、そのまま高値5,164円まで買われて上場来高値を更新しました。半導体向け光源を主力とする電気機器株で、本日の半導体ラリーの中心的な一角として資金を集めています。ただ、寄り付き直後に付けた高値がこの日の天井となり、その後は上げ幅を削って始値を下回る4,828円で引け、陰線で終えています。それでも大きな窓の効果で前日比+7.58%を確保しました。6月22日に一度高値を付けたのち月末にかけて4,200円割れまで押す場面を挟んでおり、本日はその調整をこなしたうえで一段高の窓を空けた格好です。
ココに注目!:貸借倍率は0.85倍と1倍を割り込み、売り方がやや優勢の需給です。信用買残は出来高1日分にも満たないほど軽く、売り方の買い戻しが上昇の燃料になりやすい構造を内包しています。長期の物差しでは200日線からの乖離が60%を超える急伸ぶりですが、直近1週間の押しを挟んだことでRSI14は65前後にとどまり、目先の過熱感はむしろ和らいでいます。焦点は本日空けた窓で、下限4,535円を割り込まずに保っている限り、上放れの強い勢いは維持されます。押し目の支持帯としては、5日線・+1σ・窓の下限が集まる4,500〜4,570円処が意識され、そこを終値で埋めてくるようだと、次は25日線4,310円処までの調整を見ておく必要があります。寄り付き直後の高値を追う動きは陰線が示すとおりリスクも大きく、押し目を待つ姿勢が報われやすい場面です。
イワキポンプ(6237)
寄り付きから買いが殺到し、株価は一時4,225円まで駆け上がって上場来高値を更新しました。始値3,800円をそのまま安値に、前場のうちに一気に上値を伸ばした後、高値からは200円超を吐き出して4,000円で引けています。上ヒゲの長い陽線で、高値を買った参加者には利益確定の売りがのしかかった一方、それでも前日比+6.67%を確保しており、日中の値幅は400円を超える荒々しい一日でした。医療機器や半導体・液晶関連向けのケミカルポンプを手掛ける機械株として、本日の機械・半導体物色の波に乗った動きと見るのが自然です。
ココに注目!:RSI14は75前後まで上昇し、明確な過熱圏に入っています。出来高25日平均比5倍超という大商いを伴った長い上ヒゲは、高値圏での利益確定売りの厚さを映しており、目先は過熱を冷ます動きが入りやすい状態です。平均値幅率も4%超と高く、本日の400円を超える日中値幅が示すとおり、板が薄いぶん値動きが荒くなりやすい点は常に意識しておきたいところです。押し目を考えるなら、まずボリンジャーバンドの+2σが位置する3,900円付近が最初の目安で、そこを下回れば3,640〜3,700円処の5日線・+1σが次の支持帯となります。25日線は3,380円処と現値から15%以上も下にあり、ここは軽い拾い場ではなく、上昇の勢いが本格的に調整へ入った場合の下値メドと捉えるべき水準です。+2σを終値で維持できるかどうかが、当面の強弱の分かれ目になりそうです。
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気になる上場来高値間近銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
アネスト岩田(6381)
目立たないながら、3月から1,650〜1,700円のもみ合いを続けてきた銘柄が、本日ようやく上放れました。塗装用スプレーガンやコンプレッサを手掛ける機械株で、前日比+2.07%の1,724円と、直近のもみ合い上限を明確に突き抜けて引けています。ボリンジャーバンドの帯域が収縮から拡張へ転じ(±1σ幅が1.4倍に拡大)、レンジからトレンドへ移りかけた初動をうかがわせる動きです。上場来高値1,809円まではあと5%弱に迫っており、更新の射程が見えてきました。本日の機械物色の広がりに乗る形で、静かに続いてきた上値追いが一段進んだ格好です。
ココに注目!:3か月続いたもみ合いを、出来高25日平均比で通常を上回る商いを伴って上抜けた点は、レンジからの本格的な離脱を示唆します。ただ移動平均線は5日線から200日線までが1,620〜1,700円処に密集しており、長い保ち合いから抜け出したばかりの若いトレンドである点は意識しておきたいところです。貸借倍率は12倍台と信用買いに傾いており、上場来高値へ近づく過程では上値での戻り売りが出やすい面もありますが、買残は出来高2日分弱と過度に重くはありません。もみ合い上限だった1,700円処が下支えに転じるかが当面の焦点で、押し目としてはこの水準や5日線が集まる1,700円近辺、さらに深めには25日線1,645円処が意識されます。1,700円を終値で再び割り込んで保ち合いへ逆戻りするようだと、上放れは仕切り直しとなります。
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