本日の相場概況
前日の米国市場は3指数がそろって小幅安となりました。NYダウは-0.20%の53,732.41ドル、S&P500は-0.17%の7,785.76、NASDAQ100は-0.13%の30,046.14です。東京市場はこの流れを引き継ぎませんでした。日経平均は68,882円で寄り付いたあといったん68,492円まで押しましたが、そこからは水準を切り上げ続け、69,225円の高値をつけたところで取引を終えています。終値は506円高の69,220円、+0.74%で5日続伸。ほぼ高値引けの一日でした。
ただし指数の見た目と中身は食い違っています。TOPIXは13.09ポイント安の4,184.11で-0.31%と、8日続伸のあと反落しました。東証プライムの値上がりは627銘柄にとどまり、値下がりは890銘柄で全体の57.2%を占めています。売買代金は8兆9,493億円と前日から1兆3,000億円あまり減り、8月に入って初めて9兆円を割り込みました。日経平均だけが上げてTOPIXが下げる形は、指数への影響度が大きい値嵩株に買いが偏ったことを示しています。一方でグロース250は5.46ポイント高の763.46、+0.72%と2日続けて上昇しており、中小型の成長株には資金が向かいました。
上場来高値を更新したのは62銘柄で、前日の104銘柄から42銘柄減りました。最も大きく変わったのは銀行業です。前日は43銘柄と全体の4割を占めていましたが、本日は10銘柄まで減っています。日銀の早期利上げ観測を手掛かりとした金利敏感株の物色は、13日から2営業日続いた集中買いがひとまず一服しました。秋田銀行が+2.57%、愛媛銀行が+4.08%と上げた銘柄がある一方、群馬銀行やほくほくフィナンシャルグループは前日比マイナスで引けています。
代わって最多となったのは卸売業の14銘柄です。前日の17銘柄からは減りましたが、7月31日から続く商社系・電子部品商社への物色は本日も先頭に残りました。佐藤商事が+1.91%、加賀電子が+1.37%と上げた一方、山善が-1.63%、ダイトロンが-1.47%と、14銘柄のうち6銘柄は前日比マイナスです。次いで機械が5銘柄で、牧野フライス製作所が+7.04%と上昇率でも上位に入りました。規模の面では時価総額1兆円を超える銘柄が9社と、前日の16社から減っています。MS&ADインシュアランスグループホールディングスが+1.84%、日本郵船が+1.41%、川崎汽船が+1.39%と、海運と保険には引き続き買いが入りました。
上昇率で最も高かったのはプロシップの+23.79%、次いでレントラックスの+23.64%です。顔ぶれで目立つのは、14日の取引終了後に決算や業績予想の引き上げを開示した銘柄でした。プロシップのほか平山ホールディングスが+6.27%、朝日インテックが+5.91%、シチズン時計が+1.82%と、週末を挟んで持ち越された好決算の評価が、月曜の物色を主導しています。もっとも、62銘柄のうち21銘柄は前日比マイナスで引けました。前日は104銘柄中20銘柄でしたから、割合はおよそ5分の1から3分の1へ増えています。前日に業績予想の引き上げで急騰したアシックスが-2.52%と売り直されたように、高値更新の裾野が狭まるなかで、利益確定の圧力は前日よりはっきり出ました。
気になる上場来高値更新銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
プロシップ(3763)
2,198円で寄り付いたあと2,141円まで押す場面はあったものの、そこから先はほぼ一方向でした。前場は2,299円で頭を抑えられていたのが、後場に入ると12時30分からの30分で2,320円を上抜け、以降はじりじりと水準を切り上げます。15時からの30分で2,406円まで伸ばすと、大引けではさらに買いが集まり、2,503円で高値引けとなりました。前日比は+23.79%。14日の取引終了後に開示された2027年3月期第1四半期決算が大幅な増益となり、新しいリース会計基準への対応需要が売上を押し上げたことが好感されています。週末を挟んで最初の取引となった本日、14日に続いて2営業日連続で上場来高値を塗り替えました。出来高は25日平均の4倍を超えています。
ここに注目!: ボリンジャーバンドの±1σ幅は5日前の3.7倍へ一気に広がり、帯の位置も5日前比で+2%台の切り上がりです。終値は2,300円付近の+3σをさらに200円あまり上回る位置にあり、帯の外へ大きく飛び出したまま引けました。25日線乖離率は+33%台、RSI14は88前後と数字は極端ですが、株価が+3σの外側を歩き、帯そのものが切り上がっているあいだは、この数字だけで腰折れを見込む段階ではありません。上場来高値の更新はこの1年で15回目と、更新を重ねてきた実績もあります。土台も整っており、移動平均線は5日線から200日線まで上から順に並び、一目均衡表も雲の上で三役好転が成立しています。需給に重さは見当たらず、信用買残は出来高25日平均の1日分程度、貸借倍率も4倍台です。継続の目安は、この並びと三役好転が崩れず、終値で+3σを保てているかどうかになります。下値では2,300円付近が最初の確認点です。ここは+3σであると同時に、本日の前場に二度上値を抑えられた水準でもあります。さらに2,150円付近の+2σを終値で割り込むようだと、本日の急伸は仕切り直しです。本日開けた窓の下限2,024円は現値から19%も下にあり、ここへ届く下げは押し目ではなく、決算を評価した買いそのものが巻き戻される場面になります。
シチズン時計(7762)
取引開始からの30分で、シチズンの一日の動きはおおむね決まりました。2,863円で寄り付くと間もなく2,920円まで買われて上場来高値を更新し、そこから2,680円まで一気に売り戻されています。この30分だけで141万株、当日の商いのおよそ3割が集中しました。14日の取引終了後に2027年3月期の業績予想を減益から増益へ引き上げ、あわせて配当の増額も発表しており、週明けはその評価が上下に大きく振れた格好です。午後は2,700円台後半で底堅く推移し、終値は50円高の2,801円。高値からは120円ほど押しましたが、下ヒゲの長い陰線で高値圏を保ちました。
ここに注目!: 終値は2,750円付近の+2σを上回っており、ザラ場で240円幅の上下があった日の引け方としては強い部類です。より注目したいのは安値の位置で、2,680円は5日線とほぼ重なります。上場来高値をつけた直後に売られながら、この線まで戻したところで買いが入り、引けにかけて水準を戻しました。5日線が本当に支えとして機能したかは、翌営業日以降この水準を終値で維持できるかで確かめられます。勢いのほうは衰えていません。ボリンジャーバンドの±1σ幅は5日前の1.8倍へ広がり、帯の位置も5日前比で+3%台の切り上がりです。押し安値も12日の2,538円から13日、14日と日を追って高くなっており、本日の安値がその一番上に並びました。上場来高値の更新はこの1年で39回に達する常連で、移動平均線は上から順に並び、一目均衡表も雲の上で三役好転が成立しています。25日線乖離率は+20%台、RSI14は72前後と過熱を示す水準ですが、帯が切り上がり、押し安値も切り上がっているうちは、崩れの兆しとは言えません。需給も軽く、貸借倍率は1倍台とほぼ均衡し、信用買残は出来高25日平均の1日分にも届きません。継続の目安は、移動平均線の並びと三役好転が崩れず、終値で+2σを保てているかどうかです。これを割り込んだ場合の次の支えは2,540円付近の+1σになります。
平山ホールディングス(7781)
7月2日にこの銘柄を取り上げたとき、740〜770円のゾーンを下値の支持帯として挙げていました。8月上旬の株価は770円台を中心とした小動きで、この帯を下回ることはありませんでした。流れが変わったのは14日の取引終了後です。2026年6月期の決算が最高益となり、前期配当の増額と今期の実質増配もあわせて発表されました。週明けの本日は905円で寄り付き、すぐに915円まで買われて、7月2日につけた895円を上回る上場来高値を更新しています。ただ上値を追えたのはこの寄り付き直後だけで、以降は880円前後の狭い値幅での推移が続き、52円高の882円で引けました。出来高は25日平均の4倍を超えています。
ここに注目!: 高値から30円あまり押して引けたにもかかわらず、終値は+3σを上回る位置にあります。ボリンジャーバンドの±1σ幅は5日前の1.8倍へ広がった一方、帯の位置そのものは5日前からほとんど動いていません。株価が帯の外へ飛び出しただけで、価格帯ごとの切り上がりはこれから始まる段階です。上場来高値の更新は7月2日以来で、この1年では7回目。毎日のように更新を重ねる銘柄ではありませんが、1ヶ月半上値を抑えてきた7月の高値を、決算をきっかけに素直に上抜けました。移動平均線は5日線から200日線まで上から順に並んでいます。一方で一目均衡表は雲の上にありながら、転換線と基準線が841円台で並んだままで、三役好転は成立していません。ここが入れ替わってくれば、上昇の土台としてはひと段階整ったことになります。25日線乖離率は+11%台、RSI14は75前後と、これだけ上げた直後としては数字に無理がありません。気になるのは需給で、この銘柄は信用売残がゼロの非貸借銘柄でありながら、信用買残は出来高25日平均の17日分を超えています。買残の整理には相応の商いが必要な水準です。下値では825〜842円のゾーンに、本日の窓の下限835円、+2σ、5日線、一目の2本が集まります。ここを終値で維持できているうちは、決算を評価した買いは残っていると見てよさそうです。790円付近の25日線まで戻る展開になると、本日の窓を埋めたうえでさらに下押ししたことになり、今回の上昇は仕切り直しになります。
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気になる上場来高値間近銘柄
今日のリストから、個人的に気になった銘柄をピックアップしました。
※あくまで個人の所感です。売買を推奨するものではありませんので、投資は自己責任でお願いします。
サンコール(5985)
3月12日に2,415円の上場来高値をつけたこの銘柄は、8月初めには1,300円前後で取引されるまで下落していました。そこへ7日の取引終了後、2027年3月期の業績予想を減益から増益へ引き上げ、配当の増額もあわせて開示します。データセンター向けの需要が電子情報通信分野の採算を押し上げたことが理由でした。週明けの10日はストップ高で寄り付き、いったん1,695円まで押したものの、引けにはストップ高の水準を回復しています。以降も上値を追う動きは途切れず、本日は2,125円で寄り付いたあと前場・後場を通じて水準を切り上げ続け、2,359円まで買われて220円高の2,358円で引けました。3月につけたその高値まで、あと2%あまりに迫っています。
ここに注目!: ボリンジャーバンドの帯は5日前比で+7%台の切り上がりで、±1σ幅も5日前の2.3倍へ広がりました。上昇の速度は本日時点でも落ちていません。押し安値の切り上がりも続いており、12日の1,830円、13日の1,892円、14日の1,983円と、押した水準が日を追って高くなっています。一目均衡表は雲の上で三役好転が成立しており、方向そのものは崩れていません。ただし土台はまだ若い状態です。移動平均線の並びは混在で、25日線がなお75日線を下回ったまま。7日の終値1,450円から5営業日で1.6倍になった急伸ですから、長い線が追いつくにはまだ時間がかかります。25日線乖離率は+60%台、RSI14は78前後と、数字だけで語れる範囲を超えました。出来高は25日平均の1.4倍台ですが、この平均自体が10日以降の大商いで押し上げられており、商いが細ったわけではありません。需給面では貸借倍率が30倍を超えて買い方に大きく偏る一方、信用買残は出来高25日平均の1日分程度で、日々の商いのなかで回っています。当面の見どころは、終値で2,130円付近の+2σを保ちながら、14日の安値1,983円を下回らずに水準を切り上げていけるかどうかです。この安値を終値で割り込むと、10日から続いてきた切り上がりの流れはいったん止まります。ただし平均値幅率は7%台に達しており、一日で7%前後動くことが前提の値動きである点は忘れられません。12日に開けた窓の下限1,750円は現値から26%も下にあります。ここまで戻る展開は押し目ではなく、10日からの上昇そのものを否定する動きです。
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